【2026年版】失敗しない飲食店インバウンド対策・事例
皆さん、こんにちは。株式会社MILOKU代表の川名です。
今、日本の飲食店経営者や観光事業者の皆様を取り巻く環境は、かつてないスピードで変化しています。円安を追い風に訪日外国人が急増し、彼らの日本での楽しみは「食」に集中しています。これは、私たちにとって売上をアップさせる千載一遇のチャンスです。
しかし、現場からはこんな声も聞こえてきます。
「インバウンド対策と言われても、何から手をつければいいか分からない」
「英語も中国語も話せないスタッフばかりで不安だ」
「費用をかけずに効果が出る方法を知りたい」
私自身、元々は浅草の人力車店でインバウンド集客の最前線に立ち、現在はグループ会社で忍者体験カフェを経営しています。現場で数え切れないほどの外国人観光客と接し、試行錯誤してたどり着いた答えがあります。それは、「まずはMEO対策から始めること」、そして「完璧な語学力よりも、”友達”になる接客が勝る」ということです。
この記事では、インタビューでも語った現場の生きたノウハウを余すところなく公開します。店舗のタイプ別・ターゲット国別の具体的な施策から、私が実践して成果を上げた成功事例、そして意外と知られていないWebサイトの落とし穴まで徹底解説します。
これを読めば、貴店が今すぐ取り組むべき行動が明確になり、インバウンド集客の成功への道筋が見えるはずです。
ぜひ最後までお読みください。
目次
1.飲食店にインバウンド対策が必須な理由

なぜ今、飲食店のインバウンド対策が重要なのか?
インバウンド対策が重要なのは、単なるブームだからではありません。日本の飲食業界が生き残るための必須条件となりつつあるからです。2023年以降、その傾向はさらに高まっています。
国内需要の縮小と限界:少子高齢化により、日本人だけをターゲットにした集客には限界が見えています。経営を長期的に安定させるためには、海外からの新しい需要を取り込むことが不可欠です。
「食」への圧倒的なニーズ:観光庁や日本政府観光局の発表、各種調査[1]でも明らかですが、訪日外国人が日本に来る最大の目的の一つは「美味しい日本食を食べること」です。高級店だけでなく、ラーメン、居酒屋、B級グルメに至るまで、彼らは「本物の体験」を求めています。
2025年に向けて観光客はさらに増えることが予想されます。今動き出すことが、競合他店との差別化を図り、集客力を高める大きなきっかけとなります。コロナ禍を経て回復しつつある全体のトレンドを把握し、最新の動向を注視することが大切です。
2.浅草で見た!訪日客の情報収集リアル
私が浅草で人力車を引いていた頃、肌で感じたことがあります。それは、外国人の情報収集には明確な「2つのパターン」があるということです。
欧米系(旅中・直感型):「なんとなく日本っぽいことがしたい」「今お腹が空いた」という感覚で、旅行中にGoogleマップを開き、現在地の近隣のお店を探します。スケジュールをガチガチに決めない方が多いのが特徴です。彼らにとって、Googleマップは「今ここにある最高の体験」を探すためのコンパスなのです。
アジア系(旅前・計画型):特に韓国や中国の方は、限られた日数で効率よく回るために、旅前にSNSやブログで行きたい店を選び、予約や行列も厭わない傾向があります。「絶対にここに行く」という強い目的意識を持って来日します。
この違いを理解せず、闇雲に対策をしても、効果は出ません。次章から、具体的な優先順位について説明します。
3.飲食店がまずやるべきインバウンド対策
インバウンド対策はした方が良いのは分かってるけど、「予算も人手も限られている」という飲食店がほとんどでしょう。だからこそ、優先順位が命です。私が推奨する「最初の一手」は明確です。
最優先は「手間と予算が安い」MEO対策
飲食店が最初に取り組むべきは、高額なWebサイトの改修でも広告でもなく、MEO対策(Googleマップ上の地図エンジン最適化)です。開業したばかりの店舗でも、やすく始められるのがメリットです。
なぜMEO対策が最強なのか?
圧倒的な利用率:特に欧米系の観光客は、お店探しに約100% Googleマップでチェックします。「今、近くにある評価の高い店」を探すツールとして最強だからです。彼らはガイドブックよりも、リアルタイムのマップ情報を信頼します。
即効性と費用対効果:SEO(検索上位表示)は効果が出るまで時間がかかりますが、MEOは正しく設定すれば比較的早く流入数が増えます。しかも、Googleビジネスプロフィールの登録自体は無料です。
旅中の意思決定に直結:お店を探しているその瞬間にアピールできるため、来店に直結しやすいのです。「お腹が空いたな」と思ったその瞬間に、あなたの店がマップ上に魅力的に表示されていれば、お客様は迷わず足を運びます。
具体的なアクションプラン:
店舗名を英語表記も併記する(例:Sushi Bar MILOKU)。
写真を大量に投稿する(料理、内観、外観、メニュー)。特に料理の写真は、シズル感のあるものを多用しましょう。
口コミ(レビュー)を集める施策を打つ。
4.忍者カフェがMEOで圧勝する理由

私が経営する忍者体験カフェでは、このMEO対策を徹底的に行っています。
具体的には、「Ninja」「Experience」「Cafe」「Tokyo」といった、ターゲットが検索しそうなキーワードで、常にマップのトップに表示されるよう管理しています。
さらに、口コミ数は競合のアクティビティ施設と比べても圧倒的に多く集まっています。これが何を意味するかというと、初めて日本に来た外国人にとっての「絶対的な安心感」につながるのです。「これだけ多くの人が高評価をつけているなら間違いない」と思わせることが、予約や来店への最後のひと押しになります。MEOは、ただ表示させるだけでなく、この「信頼の蓄積」が非常に重要なのです。
トリップアドバイザーも侮れない
MEOと並んで重要なのが、トリップアドバイザーです。日本では食べログなどが主流ですが、世界的に見ればトリップアドバイザーの信頼度は絶大です。特に欧米系の方々によく利用されており、ここのランキング上位に入ると、放っておいても予約が入ってくるようになります。
【店舗タイプ別】効果的な集客施策の選び方
あなたの店が「どのような利用シーン」に向いているかで、戦略を使い分けましょう。
店舗タイプ | ターゲット行動 | 優先すべき対策 |
ラーメン屋・ランチ・居酒屋 (単価安~中、回転重視) | 「今すぐ食べたい」 当日決定・近隣検索が多い | MEO対策(Googleマップ) 店頭の多言語メニュー・看板 キャッシュレス決済 テイクアウト対応 |
高単価レストラン・予約制店舗 (単価高、体験重視) | 「失敗したくない」 事前調査・予約が多い | SEO対策(Webサイト) OTA(予約サイト)活用 トリップアドバイザー オンライン予約システム |
ラーメン屋やランチ営業の店なら、まずはGoogleマップで近隣の外国人に「ここにあるよ!」と知らせることが、集客アップの最短ルートです。
5.国・地域別!インバウンド攻略法
インタビューでもお話ししましたが、インバウンド集客の難しさは、国によって使うツールが全く異なる点にあります。ここを間違えると、どれだけ良い店でも情報は届きません。地域によって異なりますので、注意が必要です。
1. 欧米系(アメリカ・オーストラリア・欧州など)
特徴:長期滞在でスケジュールがアバウト。「コト消費(体験)」を重視する傾向が強いです。予約をあまりせず、その場のノリで行動することも。
必須ツール:Googleマップ、トリップアドバイザー
刺さる対策:体験型コンテンツ(後述)、英語メニュー、ベジタリアン・ヴィーガン対応。彼らは「日本らしいユニークな体験」にお金を払います。
2. 韓国
特徴:リピーターが多く、日本旅行に慣れている。Google検索よりも独自の検索エンジンを使う文化。
必須ツール:NAVER(ネイバー)
刺さる対策:NAVERブログでの紹介記事(インフルエンサー活用)。彼らはブログ検索で、実際に訪れた人の詳細なレビューを見て店を決めます。
3. 中国
特徴:日本独自のプラットフォームは使わない。SNSでの口コミを絶対視する。予約せず直接来店するケースも多い。団体から個人旅行(FIT)へシフト中。
必須ツール:大衆点評(中国版食べログ)、RED(小紅書)、WeChat
刺さる対策:中国SNSでの発信、モバイルオーダー(QR決済:Alipay, WeChat Pay)、写真映えするメニュー。特にREDは「中国版インスタグラム」とも呼ばれ、若い女性を中心に絶大な影響力があります。
4. 香港・台湾
特徴:親日家が多く、リピーターが多い。食への関心が高い。
対策:香港の方は英語での情報収集を好む傾向があります。中国人という意識より香港人という意識が強いことも留意点です。台湾の方は日本の文化に詳しく、FacebookやInstagramなどのSNSも有効です。
MILOKUでは、このようにターゲット国に合わせたSNS運用(Weibo, RED, Instagramなど)やMEO対策をピンポイントで提供しています。
・「現場の知恵」お金をかけずに満足度を上げる具体的施策
ここからは、私が忍者体験カフェの運営で実践している、今日からできる店内対策をご紹介します。さまざまな工夫で、顧客満足度を高くすることが可能です。
1. 「Webサイトの自動翻訳」はSEOに逆効果!?
よくある間違いが、日本語のホームページに「自動翻訳ボタン」をつけるだけの対策です。
これでは、検索エンジン(Googleなど)に「英語のページ」として認識されず、「Ninja Experience」と検索されてもヒットしません。また、不自然な日本語訳は信頼を損ねます。
正解:英語専用のシンプルなページを1枚作るだけで十分です。「どんな料理か」「いくらか(料金)」「場所はどこか」「営業時間」。知りたい内容を絞って英語で記述したページを作る方が、SEO対策として遥かに強力です。
2. 接客の極意は「友達になりなさい」
「外国語が話せないから接客できない」と諦めていませんか? それは大きな間違いです。
私たちのカフェでは、あえて「英語不問」でスタッフを募集しています。
重要なのは、流暢な外国語ではなく、「友達のような距離感」と「笑顔」です。
片言の単語でも、身振り手振りで一生懸命伝えようとする姿勢こそが、外国からのお客様にとっての「おもてなし」になります。海外で現地の店員さんが一生懸命日本語で話してくれたら嬉しいですよね? それと同じです。言語の壁は、翻訳アプリや指差し会話シート、タブレットなどの機能で十分カバーできます。
【深掘り】MILOKU流・スタッフ育成術
私たちは、「語学力」よりも「マインド」を重視した採用と育成を行っています。「外国人と楽しみたい」「日本の良さを伝えたい」という気持ちがあれば、言語は後からついてきます。
実際の研修では、難しい敬語よりも、フレンドリーで伝わりやすいシンプルな外国語フレーズをロールプレイング形式で練習します。また、翻訳ツールをいかにスムーズに使いこなすか、といった実践的なトレーニングも行います。これにより、スタッフは自信を持って外国人と接することができるようになります。
3. 口コミを書いてもらう魔法の言葉
口コミを増やすには、待っていてはダメです。
「楽しかったですか? もしよかったら、ここに感想を書いてくれると嬉しいです!」
接客で仲良くなった後に、こうラフにお願いするだけで、チップ文化のある彼らは高い確率で書いてくれます。これが最強のMEO対策になります。
4. 「キャッシュレス」と「モバイルオーダー」は必須インフラ
海外、特に中国や欧米では現金を使わないのが当たり前です。「現金のみ」はそれだけで来店機会を損失します。クレジットカードやQR決済など、複数のキャッシュレス決済を導入し、会計をスムーズにすることが重要です。
また、モバイルオーダーを導入すれば、多言語対応の手間が省け、オーダーミスもなくなり、業務効率が改善します。スタッフの負担も減ります。これは投資すべきポイントです。
5. 飲食店こそ「体験型コンテンツ」を取り入れよ!
欧米系を中心に「コト消費」へのニーズが高まる中、飲食店も単に食事を提供するだけでなく、「体験」を付加価値として提供することが重要です。
なぜ重要か?:他店との圧倒的な差別化になり、客単価の向上も見込めるからです。「日本でしかできないユニークな体験」は、SNSでの拡散力も抜群で、動画映えも期待できます。
具体的なアイデア:
寿司屋:自分で握れる「寿司握り体験キット」の提供や、カウンターでのミニ握り体験。
居酒屋:日本酒の「利き酒セット」と、それぞれの銘柄の英語解説カードの用意。
和食店:出汁の引き方講座や、簡単な和菓子作り体験。
私たちの忍者体験カフェも、「食事」だけでなく「忍者衣装への着替え」「手裏剣・吹き矢体験」というエンターテイメントを組み合わせることで、欧米系観光客から絶大な支持を得ています。あなたの店ならではの「体験」を、ぜひメニューに加えてみてください。
6. その他の重要な店内環境整備
Wi-Fi環境:Wi-Fiは旅行者にとって生命線です。無料で使えるWi-Fiを整備し、店内にわかりやすく案内を掲示しましょう。
食の多様性への配慮:アレルギーや宗教上の理由で食べられない食材があるお客様への配慮が必要です。ハラール、ヴィーガン、ベジタリアン対応のメニューを用意したり、使用している食材をピクトグラムで表記したりする工夫が求められます。食品の表示に関する知識を深めることも大切です。
個人情報保護:オンライン予約システムなどを導入する際は、個人情報保護の観点からもセキュリティ対策を万全にしましょう。
6.実体験に基づく「勝てる」集客戦略

私たち株式会社MILOKUは、単なるコンサルではありません。自社で店舗を経営しているからこそ分かる「現場の痛み」と「解決策」を持っています。導入事例として参考にしてください。
事例1:「忍者体験カフェ」でのSEO×MEO戦略
私が運営する忍者体験カフェでは、OTA(旅行予約サイト)への依存を減らすため、自社集客に力を入れました。
SEO:「How to be a NINJA」「Ninja Weapon」など、外国人が検索しそうなキーワードで記事を作成し、上位表示を獲得。
結果:予約の8割が自社サイトからの直接予約となり、OTAに払う手数料を大幅に削減し、利益率を最大化できました。
事例2:商品名の変更だけで閲覧数急増
あるラーメン店様の事例です。「とびっこ」を使ったラーメンを提供していましたが、外国人には伝わりませんでした。
そこで、メニュー名を「Japanese Caviar Ramen(ジャパニーズ・キャビア・ラーメン)」に変更。
これだけで外国人の興味を引き、閲覧数と注文数が劇的に増加しました。商品を変えずとも、「伝え方」を変えるだけでインバウンド需要は掴めるのです。
7.よくあるインバウンド対策の落とし穴
多くの飲食店が陥りがちな失敗パターンがあります。注意が必要です。
高額な制作会社への丸投げ:数百万円かけて多言語サイトを作ったが、SEO対策がされておらず誰にも見られない。
→まずはミニマムなサイトとMEOから始めるべきです。
ターゲット不在の全方位外交:英語、中国語、韓国語…と全ての言語に対応しようとして、リソースが分散し、どれも中途半端になる。
→自店の強みが刺さる国にターゲットを絞るべきです。
MILOKUが提供する「現場発」のサポート
私たちは、高額な費用をかけられない飲食店様のために、現実的なプランを用意しています。
MEO対策・トリップアドバイザー運用:月額1万円から。
多言語Webサイト制作:必要な情報に絞り、30万円以下で制作可能(業界相場の半額以下)。
SNS運用代行:中国向け(RED/Weibo)などの運用を月額10万円〜でサポート。
「全部丸投げ」でも、貴店に最適な優先順位を見極め、無駄なコストをかけずに集客を実現します。
8.インバウンド対策:よくある質問Q&A
Q1. 店舗が少ない地方でもインバウンド集客は可能ですか?
A. 可能です。むしろチャンスです。
訪日外国人観光客、特にリピーター層は「日本人が行く場所」「まだ知られていない田舎」を求めています。すでに日本人が集まっている観光地や、地元で人気のお店であれば、MEO対策やSNSで見つけてもらえる可能性は十分にあります。石川や富山などの新ゴールデンルートも注目されています。自治体や地域と連携したイベントやツアーの開催も効果的です。
Q2. 翻訳ツールだけで対応できますか?
A. 接客はOKですが、Web集客には不十分です。
接客現場ではGoogle翻訳やポケトークなどのツールで十分通用します。しかし、前述の通り、Webサイトの集客(SEO)においては、自動翻訳ではなく、正しい英語で記述されたページが必要です。
Q3. 中国人観光客が減っていると聞きますが?
A. 富裕層は戻りつつあります。今のうちに準備を。
団体客は減っていますが、富裕層の個人旅行(FIT)は動いています。彼らはSNS(特にRED)で情報収集するため、今からアカウントを育てておくことが、本格回復時の爆発的な集客につながります。
Q4. 補助金は使えますか?
A. はい、使える場合があります。
国や自治体が、インバウンド対策(多言語化、キャッシュレス導入、Wi-Fi整備など)を支援する補助金や助成金の制度を設けていることがあります。対象となる経費や申請の手続きは制度によって異なりますので、最新の情報を確認し、活用を検討することをおすすめします。申請のサポートを行っている場合もあります。
9.まとめ:インバウンド集客:「ターゲット」と「実行力」

飲食店のインバウンド対策に、魔法のような裏技はありません。しかし、正しい優先順位で取り組めば、必ず結果は出ます。
まずはMEO対策(Googleマップ)で、近くの外国人に店を見つけてもらう。
ターゲット国(欧米、アジアなど)を決めて、適切なツール(トリップアドバイザー、NAVER、SNS)を使う。
接客は「友達」感覚で、恐れずにコミュニケーションをとる。
Webサイトはシンプルでも良いので、英語専用ページを作る。
Wi-Fiやキャッシュレスなど、基本的な環境を整える。
私たち株式会社MILOKUは、浅草の人力車現場で培った「おもてなし」の心と、忍者カフェ経営で磨いた「デジタルマーケティング」のノウハウを融合させ、貴店のインバウンド集客を全力でサポートします。
「何から始めればいいか分からない」「悩みがある」
「予算はかけられないが、何か対策をしたい」
「せっかくのチャンスを逃したくない」
そんな経営者様、まずは月額1万円から始められる対策で、最初の一歩を踏み出しませんか?
詳しい資料のダウンロードや、無料のオンライン 相談も受け付けています。ぜひお気軽にお問い合わせください。貴店の「魅力(MILOKU)」を世界に届けるお手伝いをいたします。
脚注
[1] 観光庁:訪日外国人の消費動向調査、日本政府観光局(JNTO)の統計データなど