浅草の飲食店がインバウンド集客するには|現場で効いた具体策
公開日: 2026年9月5日 | 更新日: 2026年9月8日
浅草の飲食店がインバウンド集客するには|現場で効いた具体策
浅草は、外国人観光客であふれています。それなのに「うちの店には入ってくれない」と感じている飲食店は少なくありません。
通りを歩く人が多いことと、自分の店に入ってもらえることは、別の話です。 この記事では、浅草の飲食店が実際に外国人客を増やすためにやるべきことを、現場で効いた順にお伝えします。
- 外国人は「店の前」ではなく「Googleマップ」で店を決めています
- メニューの英語表記を直すだけで、注文は変わります。 直訳は逆効果です
- 浅草の飲食店で、実際に検索数が31倍になった事例があります
私たちMILOKUは、浅草で忍者体験カフェ・食品サンプルカフェを自社運営しています。同じ浅草で飲食店を営み、300社以上を支援してきた立場から、地に足のついた話だけを書きます。
1. 浅草の飲食店が置かれている状況
浅草を含む台東区の観光客数は、過去最多の4,121万人。外国人観光客は前年の1.45倍に増えています(詳しくは台東区の観光客数を読み解く)。
客は、すでに来ています。 問題は、その中で自分の店が選ばれるかどうかです。
外国人観光客は、行き当たりばったりでは店に入りません。
一生に一度の旅行かもしれない相手は、失敗したくないので、必ず事前に調べます。
その「調べる場所」で見つからなければ、どれだけ良い店でも通り過ぎられます。
2. 外国人は「Googleマップ」で店を決める
浅草の飲食店にとって、最初の戦場はGoogleマップです。
海外の旅行者は、「浅草 ランチ」ではなく 「Asakusa lunch」「ramen near me」 のように、英語と一般名詞で検索します。そのとき地図に出てこなければ、存在しないのと同じです。
立地が効くのは、検索で候補に残った後です。順番を間違えないでください。
3. 【実例】浅草の飲食店で、検索数が31倍に
これは、私たちが支援した浅草の実名事例です。
東京 更科天狐 様(浅草・そば・天ぷら)で、Googleビジネスプロフィールの多言語化・写真設計・口コミ運用を行いました。(事例ページ)
| 指標 | 結果 |
|---|---|
| 検索数 | +3,175%(623件 → 19,780件) |
| 通話数(予約・問い合わせ) | +2,033%(約21.3倍) |
| ユーザー行動(経路検索・サイトクリック等) | +746.3% |
派手な広告は打っていません。やったのは、見つけてもらう状態を作ることだけです。
多言語化、シズル感のある写真、口コミの運用。どれも浅草のどの飲食店でもできることです。
違ったのは「やったかどうか」だけでした。
4. メニューの英語表記を直すと、注文が変わる
浅草の飲食店で、最も費用対効果が高いのがこれです。
辛子明太子。明太子を海外向けに直訳すると「魚の卵」みたいな表現になるんです。
すごく美味しくなさそうなんですよ。
人の手を入れて 「博多スパイシーキャビア」 と書き直すと、反応がまったく変わります。キャビアという既知の高級食材に接続することで、未知の料理が「試してみたいもの」に変わるからです。
| 直訳(伝わらない) | 書き直す(伝わる) |
|---|---|
| Fish eggs(明太子) | Hakata Spicy Caviar |
| 直訳した油そば | 味の説明を足す(Brothless noodles…) |
| 「老舗」 | 創業年数/浅草寺からの距離 |
| 品名だけ | 写真+税込価格+辛さ表示 |
主要な料理は、すべて入れてください。しかも説明文は英語で書けば、それが検索に効きます。
「明太子」「和牛」「天ぷら」「日本酒」といった、外国人が検索する語を意識的に入れます。
蕎麦屋でも「和牛」「天ぷら」を入れる
意外なコツがあります。蕎麦だけを推しても、外国人客は増えにくい。
外国人が検索するのは「和牛」「天ぷら」「日本酒」といった、知っている日本食のキーワードです。蕎麦屋でも、それらのメニューがあるなら前面に出す。更科天狐様が「そば・天ぷら」で伸びたのも、この考え方です。(和牛はなぜ外国人に選ばれるのか)
5. 決済とアレルギー・宗教対応
浅草の飲食店で、入店前に外されてしまう典型がこれです。
□ 現金のみになっていないか(高額なほど選ばれません)
□ クレジットカード(タッチ決済)/Alipay・WeChat Pay(中華圏)
□ ベジタリアン・ヴィーガン表示(欧米で非常に多い)
□ ハラール対応の有無を明記(未対応でも「未対応」と書く)
□ アレルギー表示(写真つきだと伝わる)
私たちの店では、ムスリムの方も安心して食事できるメニューを用意しています。
「対応している」と書いてあるだけで選ばれます。 これは投資ではなく、機会損失の回避です。
6. 浅草ならではの、立地と時間の使い方
浅草は、エリアと時間帯で客層が大きく変わります。自分の店がどこにあるかで、打ち手が変わります。
| 立地 | 客層 | 効く一手 |
|---|---|---|
| 雷門・仲見世周辺 | 食べ歩き・回遊。滞在が短い | 写真と価格で3秒訴求。テイクアウト表示 |
| ホッピー通り・裏浅草 | 夜・体験を求める層 | 雰囲気の動画、英語メニュー |
| 駅周辺 | 到着直後/出発前 | Wi-Fi・両替・荷物の表示 |
| 川沿い・スカイツリー側 | 景色目当て・写真重視 | 窓際席・映えるメニューを前面に |
浅草は時間帯で混雑が激しく変わります。「11時前・14時以降が空いています」と
Googleビジネスプロフィールの投稿で伝えるだけで、分散が起き、取りこぼしが減ります。
外国人は行列を嫌う人も多く、「今なら入れる」は強い訴求になります。
写真は、料理単体より「シズル感」
浅草の飲食店で反応が変わるのは写真です。
| 弱い写真 | 強い写真 |
|---|---|
| 完成した料理を真上から | 湯気・断面・焼き目のシズル感 |
| 店内の全景 | 賑わい・提供の瞬間 |
| 文字だけのメニュー | 写真+英語名+税込価格 |
更科天狐様でも、「十割そば」「揚げたての天ぷら」といったシズル感のある写真投稿が効きました。
7. 口コミ|浅草は「数」より「強さ」
浅草は競合店がひしめくエリアです。だからこそ、口コミの質が効きます。
浅草うどん様の事例では、口コミの運用でTripAdvisor 473位→2位を実現しました。浅草のレストラン1,000軒以上のなかでの順位です。(473位→2位の具体策)
Googleのポリシー違反であり、日本では景品表示法(ステルスマーケティング規制)の対象です。
規制されるのは事業者側です。食事に満足いただいた瞬間に、その場でお願いするのが最も効きます。
8. やらなくていいこと
売り物を否定できるのは、他に売るものがある会社だけです。
□ グルメポータルの上位プラン — 外国人はほとんど見ていません
□ 自動翻訳メニュー — 検索に乗らず、直訳は食欲を削ります
□ MEO順位の毎日チェック — 位置で変わります。見るのは流入キーワード
□ 全言語の同時対応 — まず英語。中国語・韓国語は後で十分
□ 口コミの見返り付き依頼 — 規約違反。失うもののほうが大きい
9. よくある質問
Q. 浅草の飲食店は、まず何から始めればいいですか。
Googleビジネスプロフィールの整備です。 英語のメニュー・写真・料金を入れ、外国人が検索する語(和牛・天ぷら等)を意識してください。無料で、1〜2ヶ月で反応が出ます。
Q. 英語が話せるスタッフがいません。
問題ありません。必要なのは語学ではなく、写真と価格が書いてあることです。 注文は指差しと写真で成立します。「英語は話せませんが写真でご案内します」と書くほうが親切です。
Q. メニューの翻訳は、翻訳アプリで十分ですか。
接客のその場対応は十分です。ただしメニュー表記は人の手を入れてください。 「明太子=魚の卵」のような直訳は、逆効果になります。
Q. どのくらいで効果が出ますか。
Googleビジネスプロフィールの整備は反応が早く、1〜2ヶ月で検索数が動き始めます。 更科天狐様も、施策開始から約1ヶ月で数字が伸び始めました。
Q. 浅草は競合が多すぎて、埋もれませんか。
だからこそ差がつきます。多言語化と口コミ運用をやっている飲食店は、まだ多くありません。 やるだけで上位に出やすいのが現状です。
まとめ
浅草の飲食店には、すでに外国人客が目の前を歩いています。あとは、見つけてもらい、メニューが伝わり、安心して入れる状態を作るだけです。特別な技術も語学も要りません。更科天狐様がやったのも、そういうことでした。
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Googleビジネスプロフィールの流入キーワードを拝見すれば、いま何語で見つかっているか、どこで取りこぼしているかがすぐ分かります。
浅草で自ら店舗を運営し、更科天狐様など300社以上を支援してきた立場から、優先順位をつけてご説明します。