桜シーズンのインバウンド集客戦略|2027年春に向けた準備と施策

目次
日本の桜は、訪日客にとって象徴的な観光の目的のひとつです。桜の時期は、1年のうちでも特に訪日客が増える時期でもあります。
この記事では、JNTOの統計で春の訪日客の多さを確かめたうえで、2027年春に向けて、いつ・何を準備すればいいのかを整理します。
私たちMILOKUは、浅草で忍者体験カフェなどの体験型店舗を自社で運営し、飲食店や体験施設のインバウンド集客を支援しています。代表・川名は人力車の車夫として、長年浅草に立ってきました。
- 2025年、訪日客が最も多かった月は4月
- 情報を集める手段は、国によって違う
- いつ、何を準備するか(開花の3〜4ヶ月前から)
- 桜の時期に効く施策
- 主な桜の名所と、周りの事業者ができること
2025年、訪日客が最も多かった月は4月
JNTOの統計では、2025年の訪日外客数は4,268万3,301人でした。月別に見ると、最も多かったのは4月の390万9,128人です。桜の時期にあたる3月も349万7,755人でした。

4月は、10月(389万6,524人)をわずかに上回って年間で最多でした。2026年の4月は369万2,364人(推計値を含む)で、前年同月より5.5%少なくなっています。それでも、年間で見れば春は来る人の多い時期です。
情報を集める手段は、国によって違う
桜の写真や動画を見て「行きたい」と思った人は、出発前にSNSで調べます。観光庁の調査(2026年4-6月期)で、出発前にSNSが役立ったと答えた人の割合は次のとおりです。
| 国・地域 | 出発前にSNSが役立った |
|---|---|
| 韓国 | 53.9% |
| 中国 | 52.0% |
| 香港 | 46.7% |
| オーストラリア | 44.6% |
| 台湾 | 44.1% |
| 米国 | 39.6% |
韓国・中国では半数を超えます。米国では、2025年の調査でSNSより動画サイトのほうが上位でした(動画サイト43.0%)。来てほしい国に合わせて、SNSと動画のどちらに力を入れるかを決めます。
いつ、何を準備するか
桜の時期は、旅行者がすでに「行きたい」と思っている時期です。私たちMILOKUは、広告の目的を「いつ来てほしいか」で分けています。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 開花の3〜4ヶ月前(2026年12月〜2027年1月) | 外国語のサイトとGoogleマップを整える。桜の時期だけのメニューや体験を決める |
| 開花の2〜3ヶ月前 | SNSでフォロワーを増やす。旅行者の多くは出発前に予定を組むため、「日本に行ったら寄りたい」と思ってもらう段階 |
| 開花の直前〜満開 | 予約を取りにいく広告に切り替える。需要がすでに立ち上がっている時期なので、すぐの予約につながりやすい |
| 桜の時期のあと | 口コミへの返信。写真や動画を、次の季節(新緑・紅葉)の発信に回す |
通常の時期は、広告で予約を取ろうとしても、まだ需要がありません。桜のように「今それをやりたい」人が集まる時期は例外です。
桜の時期に効く施策
| 施策 | 内容 |
|---|---|
| 写真と動画 | 満開の桜だけでなく、夜桜や桜吹雪など、時間や場所で変わる様子を動画で見せる。言葉がなくても伝わる映像にする |
| 桜の時期だけの商品 | 桜をテーマにした限定メニューや商品。和菓子店なら桜の和菓子、酒蔵なら桜の時期の限定酒など |
| 体験との組み合わせ | お花見に、茶道・着物・和菓子づくりなどの体験を組み合わせる |
| Googleマップ | 営業時間・混雑しやすい時間・写真を最新にする。桜の時期は検索する人が増えるため、情報の古さがそのまま機会損失になる |
| マナーの案内 | 枝を折らない、ごみを持ち帰る、などを外国語で先に伝える |
花見の場所が近い店ほど、混雑の時期に「今入れるか」「何が食べられるか」が分からないと、旅行者は通り過ぎてしまいます。営業時間・メニュー・支払い方法を外国語で出しておくことが、取りこぼしを防ぐ一番の近道です。
主な桜の名所と、周りの事業者ができること
| エリア | 名所 | 周りの事業者ができること |
|---|---|---|
| 近畿 | 清水寺(京都府) | 周辺の飲食店・宿泊施設は、外国語での事前予約を整える |
| 関東 | 目黒川(東京都) | 夜桜の時間帯に合わせた営業。持ち帰りの限定メニューや休憩の場所 |
| 北海道 | 五稜郭公園(北海道) | 歴史と桜を結びつけた案内やツアー |
| 東北 | 弘前公園(青森県) | 開花が遅いため、他の地域と組み合わせた周遊の提案 |
| 四国 | 栗林公園(香川県) | 静かに桜を見たい人に向けた、庭園と組み合わせた体験 |
名所から少し離れた店でも、名所を訪れる旅行者は周辺も回ります。名所の名前と自分の店の場所を、外国語のページやGoogleマップの説明に一緒に書いておくと、見つけてもらいやすくなります。
よくある質問
Q. インバウンドの桜の時期は、いつ頃ですか。
A. 2025年の訪日客は4月が年間で最多(390万9,128人)、3月も349万7,755人でした。開花は地域で差があるため、自分の地域の開花予想を確認してください。
Q. 桜シーズン以外にも活かせますか。
A. 活かせます。桜の時期に整えた外国語のサイトやGoogleマップ、SNSの写真・動画は、紅葉や雪など他の季節の発信にもそのまま使えます。
Q. 予算が限られた店は、何から始めればいいですか。
A. Googleマップの情報を外国語で整え、口コミに返信することから始めてください。費用をかけずに、現地で店を探す旅行者に見つけてもらいやすくなります。
▼関連記事
インバウンドのSNS運用|国別に選ぶ媒体と、来店につなげる順番
▼MILOKUの支援サービス
SNS運用代行/SEO・MEO対策
まとめ
2025年、訪日客が最も多かった月は4月でした。桜の時期は旅行者がすでに「行きたい」と思っている時期なので、準備ができていれば予約につながりやすくなります。
開花の3〜4ヶ月前に外国語のサイトとGoogleマップを整え、2〜3ヶ月前はSNSでフォロワーを増やし、直前は予約を取りにいく。この順番で、2027年春に備えておきましょう。
参考・出典
- JNTO 訪日外客数(月別)(2026年9月16日公表)
- 観光庁 インバウンド消費動向調査 2026年4-6月期 集計表
- 観光庁 インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書(2026年3月31日公表)
