COLUMN

お役立ち情報

インバウンド接客の基本|英語が苦手でも外国人に伝わる5つのコツ

目次
  1. 外国人のお客様は、何に困っているか
  2. 英語が話せなくても大丈夫な理由
  3. インバウンド接客の5つのコツ
  4. 値段を聞かれたら、共感する
  5. 人柄は、店を選ぶ理由になる
  6. 言葉の代わりになる道具
  7. よくある質問
  8. まとめ
  9. 参考・出典

外国人のお客様が来ても、英語が話せないから不安。そう感じている店や施設のスタッフは少なくないはずです。

この記事では、浅草で長年人力車を引いてきた代表・川名の経験と、観光庁の調査や私たちの独自調査から、インバウンド接客の基本を5つのコツにまとめます。

私たちMILOKUは、浅草で忍者体験カフェなどの体験型店舗を自社で運営し、飲食店や観光施設のインバウンド集客を支援しています。

この記事でわかること
  • 外国人のお客様は、何に困っているか
  • 英語が話せなくても大丈夫な理由
  • インバウンド接客の5つのコツ
  • 言葉の代わりになる道具
  • よくある質問
旅行中に「スタッフとのコミュニケーション」で困った訪日客
15.4%
観光庁・令和7年度
言葉で困った場所のうち、飲食店
38%
同上
言葉で困ったときに使ったのは翻訳アプリなどのツール
68%
同上

外国人のお客様は、何に困っているか

観光庁の調査(令和7年度、4,110件、複数回答)で、訪日客が旅行中に困ったことの2位は「スタッフとのコミュニケーション」(15.4%)でした。

訪日客が旅行中に困ったこと(令和7年度・複数回答)。ごみ箱の少なさ17.2%、スタッフとのコミュニケーション15.4%、観光地や地域の混雑12.9%、交通機関の利用11.3%、多言語表示10.9%、クレジット・デビットカード10.7%、入国手続き10.3%
出典:観光庁 訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート 令和7年度(2026年4月28日公表)

言葉で困った場所は、飲食店が38%で最も多く、駅・バスターミナルが27%でした。困ったときに使ったのは、翻訳アプリなどのツールが68%です。

私たちMILOKUが、日本の飲食店を話題にした英語のYouTubeコメント116件を分類した調査でも、言葉(14件)、マナー(13件)、入りにくさ(8件)、注文の仕方(7件)など、「入り方」の困りごとが35件ありました(読み取りと分類はAI〔Claude〕、無作為30件を代表・川名が確認)。

英語のYouTubeコメントで日本の外食に触れた116件の困りごと。言葉14件、マナー13件、入りにくい8件、注文の仕方7件、メニュー4件
出典:MILOKU調べ(英語のYouTubeコメントの独自調査、2026年10月取得。読み取りと分類はAI、無作為30件を代表・川名が確認)

英語が話せなくても大丈夫な理由

代表・川名は、外国人のお客様は日本人がみんな英語を話せるとは思っていない、と言います。困るのは、英語が下手なことではなく、何も伝わってこないことです。

代表・川名

1番ダメなのは何も喋らないことでございます。英語が喋れない場合でも丁寧に一生懸命話す。一生懸命話されて嫌がる人はいませんので。

代表・川名が人力車の会社でマーケティングを担当していたころ、走っていた車夫が途中でけがをし、代わりに現場へ向かったことがあります。乗っていたのは、台湾から新婚旅行で来ていた2人でした。

代表・川名

足を怪我した車夫が目の前にいて、不安そうに乗ってるお客さん2人がいて、新婚旅行で来ているっていう。そういった場面でもなんとかしなきゃいけない。

川名は英語も台湾の言葉も話せません。知っている限りの言葉とジェスチャーで、必死に伝えました。言葉は最後まで通じませんでしたが、2人はとても喜んでくれました。案内を途中で止めたので料金を返そうとしたところ、受け取ってもらえず、逆にチップを渡されたそうです。

インバウンド接客の5つのコツ

1
1. まず声をかける
完璧な英語より、笑顔で一言。黙っているのがいちばん伝わらない
▼
2
2. 決まったフレーズを用意する
いらっしゃいませ、何名様ですか、お支払いはカードですか、など10個ほどを全員で使えるようにする
▼
3
3. 見て分かる形にする
写真つきのメニュー、料金表、店の決まりを1枚の紙にまとめて指差しで伝える
▼
4
4. 値段を聞かれたら、共感する
「高い」と言われたら反論せず、下のコースを素直にすすめる
▼
5
5. 翻訳ツールに頼る
細かい話は、翻訳アプリの画面を見せながら確かめる

値段を聞かれたら、共感する

人力車のように値段が気になる商品では、「高い」と言われることがあります。代表・川名は、そのとき無理に売らないようにしていました。

代表・川名

正直高いですよね、っていうふうに共感してあげるようにしていました。

反論せず、押さず、いちばん安いコースを素直に提案する。それが川名のやり方でした。

人柄は、店を選ぶ理由になる

私たちの独自調査では、外国人が店を選んだきっかけとして「店の人の人柄」を挙げた声が14件ありました。浅草のそば店を取り上げた動画では、「この店に行きたい」と書いた15件のうち7件が、店主やスタッフの人柄を理由にしていました(動画1本の話です)。

接客は、その場の満足だけでなく、次のお客様を呼ぶきっかけにもなります。

言葉の代わりになる道具

道具 使い方
写真つきメニュー・料金表 指差しで注文してもらう。料金に何が含まれるかも書く
店の決まりの紙 注文の仕方、支払い方法、お通しなど、日本独自の決まりを外国語で1枚に
翻訳アプリ 細かい質問やアレルギーの確認に。画面を見せ合いながら使う
多言語の予約ページ 来店前に、日時・人数・コースを選んでもらえば、当日の会話が減る

よくある質問

Q. 英語がほとんど話せないスタッフばかりですが、大丈夫ですか。
A. 大丈夫です。いちばんよくないのは、何も話さないことです。決まったフレーズを10個ほど用意し、写真つきのメニューや翻訳アプリを使えば、会話が短くても接客は進められます。

Q. 外国人のお客様が困りやすいのは、どんな場面ですか。
A. 観光庁の調査では、言葉で困った場所の38%が飲食店でした。私たちの独自調査でも、注文の仕方やマナーなど「入り方」の困りごとが多く見られました。

Q. 値段が高いと言われたら、どう答えればいいですか。
A. 反論せず、「そうですよね」と共感し、下のコースや手ごろなメニューを素直に提案します。

▼関連記事
美容室の英語接客フレーズ集/インバウンドの課題とは?

▼MILOKUの支援サービス
研修・セミナー/コンサルティング

まとめ

インバウンド接客に、完璧な英語は要りません。まず声をかけ、決まったフレーズと見て分かる道具を用意し、値段を聞かれたら共感する。言葉が通じなくても、一生懸命さは伝わります。

訪日客が困っているのは、言葉や「入り方」です。その困りごとを先回りして減らすことが、インバウンド接客の基本です。

参考・出典

この記事を書いた人
川名 友貴
川名 友貴 (かわな ゆうき)
株式会社MILOKU 代表取締役/インバウンド集客コンサルタント

オリックス銀行で法人融資を3年経験したのち、D2Cアパレル事業を創業。その後浅草で人力車の車夫として現場に立ち、マーケティング責任者として人力車業界にいち早くWeb施策を導入。ロサンゼルス支店の立ち上げも担当しました。2025年に株式会社MILOKUを共同設立。

浅草で忍者体験カフェなどを自社運営しながら、宿泊・飲食・観光施設・自治体まで、セミナー・相談を含めて300社以上のインバウンド集客を支援しています。

プロフィールを見るメディア掲載・実績

いつでもお気軽に
ご相談ください