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外国人観光客が本当に困ること|お金や作法より「駅から宿まで」

外国人観光客が本当に困ること。よく言われる現金・作法は行く前の心配、実際に起きたことの1位は交通(駅から宿まで)
目次
  1. 観光庁の調査で見る、外国人観光客が困ったこと
  2. 英語のコメントで「実際に起きたこと」は移動の話
  3. お金と作法は「行く前の心配」
  4. 飲食で困るのは、閉店時間と予約
  5. 宿・店・体験施設が英語で先に書くこと
  6. よくある質問
  7. まとめ
  8. 調べ方と限界
  9. 参考・出典

外国人観光客は、日本で何に困っているのでしょうか。よく挙がるのは、現金しか使えない店、ごみ箱の少なさ、日本の作法です。

ところが、日本を旅した外国人が英語で書いた「実際に起きたこと」を数えてみると、いちばん多かったのは移動の話でした。駅から宿まで、駅の階段とエレベーター、終電、歩きすぎ。お金や作法の話は、多くが「行く前の心配」でした。

私たちMILOKUは、浅草で忍者体験カフェなどの体験型店舗を自社で運営しながら、宿・飲食店・体験事業のインバウンド集客を支援しています。今回、英語のYouTube動画38本に付いたコメントから、日本旅行の経験・助言・質問261件を分類しました。 コメントの読み取りと分類は AI(Claude)で行い、無作為に選んだ30件を代表・川名が確かめて、すべて一致しています。

先に結論です。

実際に起きたことの1位 交通(経験115件のうち40件)。駅から宿まで、階段とエレベーター、バス、終電
続くもの 日程・距離・疲れ(23件)、宿泊の立地(19件)
お金と作法 多くは行く前の心配。
経験として書かれたのは現金・支払いで30件中9件、作法で29件中10件 飲食で困ったこと 閉店時間と予約(飲食の経験12件のうち8件が困った話) 事業者がやること 使う駅と出口、エレベーター、歩く分数、荷物、閉店時間を英語で先に書く
この記事でわかること
  • 観光庁の調査で見る、外国人観光客が困ったこと
  • 英語のコメントで「実際に起きたこと」は移動の話
  • お金と作法は「行く前の心配」
  • 飲食で困るのは、閉店時間と予約
  • 宿・店・体験施設が英語で先に書くこと
日本で実際に起きたことのうち、交通の話
40件
経験115件のうち。2位の日程・距離・疲れは23件
現金・支払いの話30件のうち、経験として書かれたもの
9件
残りは行く前の質問と助言
コミュニケーションで困った訪日客のうち、困った場所が駅・バスターミナルだった人
27%
観光庁 令和7年度。飲食店は38%

観光庁の調査で見る、外国人観光客が困ったこと

観光庁の「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」(令和7年度、2026年4月28日公表)では、旅行中に困ったことの上位は次のとおりでした(複数回答)。

順位 困ったこと 割合
1 ごみ箱の少なさ 17.2%
2 スタッフとのコミュニケーション 15.4%
3 観光地や地域の混雑 12.9%
4 交通機関の利用 11.
3% 5 多言語表示 10.9%

コミュニケーションで困った場所は、飲食店(38%)に次いで駅・バスターミナル(27%)でした。混雑で困った人の中身は「スムーズに移動できなかった」が66%です(観光庁 受入環境整備アンケート 令和7年度)。

国の調査でも、移動の場面で困るという声は上位に入っています。困ったことの全体像は「海外の反応まとめ|日本旅行で外国人が驚いたこと・困ったこと」でも紹介しています。

英語のコメントで「実際に起きたこと」は移動の話

では、外国人自身は英語で何を語っているのでしょうか。

YouTubeで「japan travel mistakes」「things i wish i knew before japan」など6つの語で、日本旅行の失敗・後悔・先に知りたかったことを話す英語の動画を探し、38本を選びました。上位コメント2,867件のうち、英語で60字以上の1,601件から無作為に600件を AI で読み取り、日本旅行の経験・助言・質問を書いた261件を分類しています(2026年10月取得)。

261件の内訳は、日本で自分に起きたことを書いた経験115件、経験を書かずに助言した68件、これから行く人の質問・予定78件です。

日本で実際に起きたこと(経験115件)の話題。交通40件、日程・距離・疲れ23件、宿泊(立地)19件、行き先19件、混雑・時期17件、荷物・持ち物16件、飲食12件、作法10件、現金・支払い9件
出典:MILOKU調べ。日本旅行の失敗・後悔を話す英語のYouTube動画38本のコメントから無作為に600件を AI で読み取り、経験115件を分類(2026年10月取得)

経験115件で最も多いのは交通の40件でした。日程・距離・疲れ(23件)、宿泊の立地(19件)が続きます。交通・日程・宿泊のどれかに当たる「移動と体力」の話は、経験115件のうち56件と、およそ半分です。

中身は、たとえばこのような話です。

  • 「駅から2分の宿のはずが、実際に使う駅からは歩いて15〜20分だった」
  • 「荷物を持ったまま、駅でエレベーターが見つからず30分迷った」
  • 京都のバス、終電、空港からの移動、歩きすぎて足にきた、という話

立て直し方として多かったのは、タクシーや配車アプリに切り替えた話です(交通の経験40件のうち14件)。

QUIZ
日本旅行の経験・助言・質問261件のうち、「ごみ箱」の話は何件だったでしょう?
A. 38件
B. 15件
C. 2件
答えを見る
C. 2件
観光庁の調査では困ったことの1位はごみ箱の少なさ(17.2%)ですが、旅行の失敗・後悔の動画のコメントでは、ほとんど話題になっていませんでした。

観光庁の調査と英語のコメントでは、聞き方も数え方も違います。観光庁は選択肢から選ぶ調査、こちらは自分の言葉で書いたコメントです。自分の言葉で「失敗した」「先に知りたかった」と書くとき、外国人が挙げるのは移動の話だ、と読めます。

お金と作法は「行く前の心配」

現金しか使えない店、日本の作法。日本語の記事では、外国人が困ることとしてよく挙がります。

英語のコメントでも、話題としては出てきます。ただ、その多くは行く前の質問や助言で、日本で実際に困ったという経験は多くありませんでした。

話題ごとに経験として語られた割合。日程・距離・疲れ64%(23/36)、荷物・持ち物62%(16/26)、宿泊(立地)59%(19/32)、混雑・時期59%(17/29)、交通56%(40/72)、作法34%(10/29)、現金・支払い30%(9/30)、免税12%(1/8)
出典:MILOKU調べ。英語のYouTube動画38本のコメントから無作為に600件を AI で読み取り、日本旅行の経験・助言・質問261件を分類(2026年10月取得)

日程・荷物・宿泊・混雑・交通は、半分以上が「実際に起きたこと」として語られています。現金・支払いは30件中9件、作法は29件中10件だけが経験でした。

作法については、「行ってみたら思ったほど気にされていなかった」「最初の週は緊張しすぎた」という声もありました。

ここがポイント

外国人が日本で困っているのは、「ルールが分からない」ことより「着いてからの移動の実態が分からない」ことです。
駅から何分か、エレベーターはあるか、荷物を持って通れるか。行く前に調べても分からないことが、着いてからの困りごとになっています。

飲食で困るのは、閉店時間と予約

飲食の話は経験12件と多くはありませんが、そのうち8件が困った話でした。困った話の割合が高い話題です。

中身は、味やメニューではなく、時間と予約です。

  • 「夜8〜9時には店が閉まっていて、コンビニの残りで済ませた」
  • 「予約なしで、東京と京都の多くの店で断られた(子連れ)」
  • 「24時間営業のはずの店が閉まっていた」

何時まで食べられるか、予約なしで入れるか。日本の店にとっては当たり前の情報が、英語では見つからないことがあります。

うちは夜9時で閉めます。英語のページには営業時間を書いてありますよ。

▶

店長

店長

M

MILOKU

◀

ラストオーダーの時間も書いてありますか。英語のコメントでは「行ったらもう閉まっていた」という声がありました。
ラストオーダーまでは書いていませんでした。予約がいるかどうかも書いていないです。

▶

店長

店長

M

MILOKU

◀

「予約なしで入れるか」「何時まで食べられるか」の2つだけでも、Googleマップと英語のページに書いておくと、来てから困る人が減ります。

宿・店・体験施設が英語で先に書くこと

英語のコメントで実際に困っていたことから、事業者が英語のページやGoogleマップに先に書いておきたいことをまとめます。

1

使う駅と出口を書く
最寄り駅の名前だけでなく、実際に使う出口と、そこから歩く分数を書く。駅が複数あるなら、どの駅がいちばん近いか
▼

2

エレベーターと階段を書く
エレベーターのある出口、入口までの階段の有無。スーツケースで通れるか
▼

3

荷物の扱いを書く
荷物を預かれるか、宿へ送れるか。チェックイン前・チェックアウト後に置いておけるか
▼

4

タクシーでの来方を書く
運転手に見せる住所と目印。配車アプリで指定しやすい場所
▼

5

閉店時間と予約を書く
ラストオーダーの時間、予約なしで入れるか、子連れでも入れるか
▼

6

所要時間と歩く量を書く
体験や観光なら、何分かかるか、どれくらい歩くか、座って休めるか

作法の案内は、禁止事項を並べるより「これだけ守れば大丈夫」を短く出すほうがよいと、私たちは考えています。英語のコメントでは、作法は行く前の心配が多く、実際の失敗は少なかったからです(仮説)。

どれも、新しい設備はいりません。分かっていることを、英語で先に書いておくだけです。書く場所は、まずGoogleマップです。Googleマップの英語の整え方は「インバウンドMEO対策とは?」で解説しています。

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インバウンドの課題とは?観光庁の調査で見る、訪日客が困っていること
外国人観光客の本音調査2026|英語コメント2万3千件を分類

よくある質問

Q. 外国人観光客が日本で困ることは何ですか。
A. 観光庁の令和7年度の調査では、ごみ箱の少なさ17.2%、スタッフとのコミュニケーション15.4%、観光地の混雑12.9%、交通機関の利用11.3%が上位でした。私たちが英語のYouTubeコメントを分類したところ、日本で実際に起きたこととして最も多いのは交通の話(経験115件中40件)でした。

Q. 外国人観光客は、現金しか使えない店で困っていますか。
A. 英語のコメントでは、現金・支払いの話30件のうち、日本で実際に困った経験として書かれたものは9件で、多くは行く前の質問や助言でした。

Q. 宿や店は、外国人観光客のために何を書けばいいですか。
A. 使う駅と出口、エレベーターの有無、歩く分数、荷物を預かれるか、閉店時間とラストオーダー、予約の要否です。英語のページとGoogleマップに書いておくと、着いてから困る人が減ります。

▼MILOKUの支援サービス
インバウンド集客支援のサービス一覧

まとめ

外国人観光客が日本で実際に困ったことを英語のコメントで数えると、いちばん多いのは移動の話でした。駅から宿まで、階段とエレベーター、終電、歩きすぎ。お金や作法の話は、多くが行く前の心配です。

宿・店・体験施設にできるのは、使う駅と出口、エレベーター、歩く分数、荷物、閉店時間を英語で先に書いておくことです。新しい設備がなくても、着いてからの「分からない」を減らせます。

調べ方と限界

  • 対象:YouTube で日本旅行の失敗・後悔・先に知りたかったことを話す英語の動画38本(6つの語で検索、2025年10月以降、コメント60件以上)。各動画の上位コメント最大100件(関連度順)、計2,867件
  • 英語で60字以上の1,601件から、無作為に600件を AI で読み取り、日本旅行の経験・助言・質問261件を分類
  • 読み取りと分類は AI(Claude)。分類の基準は MILOKU が決め、無作為の30件を代表・川名が確かめて、すべて一致
  • 「初めて日本に来た人の声」ではありません。 経験115件のうち、初めての旅行と分かるのは12件です
  • 動画の種類で話題が偏ります。 現金の話の半分はお金の動画1本から、日程・宿泊の話の一部は50代以上向けの動画1本から出ています。交通が1位なのは、動画の選び方を変えても動きませんでした
  • コメントを書くのは動画の視聴者で、訪日客全体の代表ではありません。 件数は小さいので、割合は目安です
  • 観光庁の調査は選択肢から選ぶ形、この調査は自分の言葉で書いたコメントで、数え方が違います。割合どうしは比べていません
  • 取得:2026年10月(YouTube Data API)

参考・出典

この記事を書いた人

川名 友貴

川名 友貴 (かわな ゆうき)
株式会社MILOKU 代表取締役/インバウンド集客コンサルタント

オリックス銀行で法人融資を3年経験したのち、D2Cアパレル事業を創業。その後浅草で人力車の車夫として現場に立ち、マーケティング責任者として人力車業界にいち早くWeb施策を導入。ロサンゼルス支店の立ち上げも担当しました。2025年に株式会社MILOKUを共同設立。

浅草で忍者体験カフェなどを自社運営しながら、宿泊・飲食・観光施設・自治体まで、セミナー・相談を含めて300社以上のインバウンド集客を支援しています。

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