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観光情報の英語化率2026|東京の名所・地図・公式サイトを調査

観光情報は英語で見える?東京の英語化率を調査。浅草まわりの名所で英語版Wikipediaがあるのは8.3%、地図に食の情報がある飲食店は1.0%
目次
  1. 要点
  2. ① 名所の英語版 Wikipedia
  3. 浅草まわりで英語版がない場所
  4. ② 地図に載っている飲食店の情報
  5. ③ 公式サイトの英語ページ
  6. ④ 英語ページに書かれている中身
  7. 読み取れること
  8. 調べ方と注意点
  9. 引用のしかた
  10. よくある質問
  11. まとめ
  12. 参考・出典

外国人旅行者が日本の観光地やお店を調べるとき、英語の情報はどこまであるのでしょうか。

私たちMILOKUは、東京の観光情報が英語でどこまで見えているかを、4つの段階で数えました。①名所の英語版 Wikipedia、②地図(OpenStreetMap)に載っている飲食店の情報、③施設の公式サイトの英語ページ、④英語ページに書かれている中身、の4つです。どれも、誰でも同じ手順で確かめられる公開データをもとにしています。

このページの数字と図は、出典を明記いただければ自由に引用できます(このページの「引用のしかた」をご覧ください)。

浅草まわりの名所のうち英語版 Wikipedia がある割合
8.3%
181件中15件
地図に食の情報(ハラールなど)がある飲食店
1.0%
4,740店中48店
公式サイトに英語ページがある飲食店
23.1%
489店中113店

要点

段階 分かったこと
① 名所の英語版 Wikipedia 東京8区の名所1,258件のうち英語版があるのは17.5%。浅草まわりは8.3%
② 地図の飲食店の情報 4,740店のうち英語の店名43.5%、営業時間20.3%、支払い方法2.3%、食の情報1.0%
③ 公式サイトの英語ページ 宿泊施設71.9%、観光体験50.7%、飲食店23.1%
④ 英語ページの中身 13項目のうち5項目以上そろうのは宿86.8%、体験62.1%、飲食47.2%
この記事でわかること
  • ① 名所の英語版 Wikipedia
  • 浅草まわりで英語版がない場所
  • ② 地図に載っている飲食店の情報
  • ③ 公式サイトの英語ページ
  • ④ 英語ページに書かれている中身
  • 読み取れること
  • 調べ方と注意点
  • 引用のしかた

① 名所の英語版 Wikipedia

Wikidata を使い、東京8区で日本語版 Wikipedia に記事がある名所(寺社・博物館・庭園・劇場・橋・飲食店など、観光に関係する種類)1,258件について、英語版の記事があるかを数えました。

東京8区の名所(日本語版Wikipediaに記事がある場所)のうち英語版の記事がある割合。千代田区27.5%、港区23.1%、渋谷区21.5%、中央区18.7%、8区計17.5%、新宿区14.4%、文京区14.4%、台東区12.9%、墨田区12.7%、浅草まわり8.3%(181件中15件)
出典:MILOKU調べ。Wikidata(2026年10月21日取得)をもとに算出。浅草まわりは浅草寺から半径1.5km
区 日本語版あり うち英語版あり 割合
千代田区 131 36 27.5%
港区 221 51 23.1%
渋谷区 93 20 21.5%
中央区 107 20 18.7%
新宿区 187 27 14.4%
文京区 167 24 14.4%
台東区 272 35 12.9%
墨田区 110 14 12.7%
8区計 1,258 220 17.5%

8区計で英語版があるのは17.5%でした。中国語版は16.5%、韓国語版は10.0%です。

台東区(浅草・上野)が低いのは、寺が多いためです。寺院・神社を除くと、台東区は42.2%、8区計は31.0%になります。寺院・神社だけでは、8区計で6.6%でした。

種類ごとに見ると、英語版がある割合は次のとおりです(8区計)。

種類 英語版の割合
博物館・美術館 48.6%
庭園・公園 37.7%
劇場・寄席 28.8%
神社 15.3%
百貨店・商業施設 14.3%
通り・路地 13.3%
橋 10.3%
飲食店 10.3%
寺院 3.7%

浅草まわりで英語版がない場所

浅草寺から半径1.5km の名所181件のうち、英語版 Wikipedia があるのは15件(8.3%)でした。日本語版はよく読まれているのに、英語版がない場所の例です(日本語版の閲覧数、2025年10月〜2026年9月)。

場所 種類 日本語版の閲覧数
浅草フランス座演芸場東洋館 劇場・寄席 54,065
言問橋 橋 15,827
東本願寺(台東区) 寺院 14,226
神谷バー 飲食店 11,794
浅草演芸ホール 劇場・寄席 11,230
本龍院(待乳山聖天) 寺院 11,176
東京ソラマチ 商業施設 10,377
吾妻橋 橋 9,915
伝法院通り 商店街 9,762
小野照崎神社 神社 8,721
鷲神社 神社 8,558
仲見世通り 商店街 6,574
今戸神社 神社 5,144

仲見世通りは、英語版では浅草寺(Sensō-ji)の記事の中で触れられています。英語版の記事がないことは、英語の情報がまったくないことを意味しません。

英語の旅行記事との重なりも見えました。米国の検索上位の英語の旅行記事29本で、3本以上が見出しにした浅草まわりの7か所は、仲見世通りを除いてすべて英語版がありました。1〜2本しか見出しにしなかった10か所のうち7か所は英語版がなく、どの記事も見出しにしなかった伝法院通りと待乳山聖天は、どちらも英語版がありません。

② 地図に載っている飲食店の情報

OpenStreetMap に載っている、東京5エリア(浅草・上野・新宿・渋谷・銀座)の飲食店4,740店のタグを数えました。

OpenStreetMapに載っている東京5エリアの飲食店4,740店のうち、英語の店名がある店43.5%、営業時間20.3%、支払い方法2.3%、食の情報(ハラール・ヴィーガンなど)1.0%
出典:MILOKU調べ。浅草・上野・新宿・渋谷・銀座の飲食店(2026年10月21日取得)© OpenStreetMap contributors
地図に載っている情報 店の数 割合
英語の店名 2,061 43.5%
営業時間 963 20.3%
支払い方法 — 2.3%
食の情報(ハラール・ヴィーガン・ベジタリアン・グルテンフリー) 48 1.0%
英語の店名・営業時間・支払い方法の3つがそろう 36 0.8%
公式サイトの URL 716 15.1%

これは地図に書かれている情報の少なさを測ったもので、対応している店の数ではありません。店名でハラールやヴィーガンを名乗っている店でも、半分は地図にタグがありませんでした。

③ 公式サイトの英語ページ

地図に URL が登録されている施設の公式サイトを開き、英語のページがあるかを確かめました。

東京5エリアで地図にURLがあり公式サイトを取得できた施設のうち、英語ページがある割合。宿泊施設71.9%(57中41)、観光体験50.7%(71中36)、飲食店23.1%(489中113)
出典:MILOKU調べ。OpenStreetMapにURLが登録された施設の公式サイトを確認(2026年10月21日取得)© OpenStreetMap contributors
業種 英語ページあり 割合
宿泊施設 57施設中41 71.9%
観光体験 71施設中36 50.7%
飲食店 489店中113 23.1%

5エリアすべてで、宿泊施設の割合が飲食店を上回りました。飲食店をエリア別に見ると、浅草が39.7%(68店中27店)で最も高く、渋谷23.5%、銀座21.1%、上野19.5%、新宿17.6%でした。

飲食店489店の内訳は、英語ページあり23.1%、英語の表記だけ(翻訳ウィジェットだけなど)17.0%、日英併記の可能性3.3%、英語なし56.6%です。また、地図に登録された飲食店の公式サイトの URL のうち14.9%(7件に1件)は、リンク切れの疑いがありました。

④ 英語ページに書かれている中身

英語ページがある公式サイト103件(宿38・体験29・飲食36)について、旅行者が予約や来店の前に知りたい13項目が英語で書かれているかを判定しました。

項目 宿泊施設 観光体験 飲食店
13項目のうち5項目以上 86.8% 62.1% 47.2%
キャンセル規定 71.1% 34.5% 13.9%
英語で対応できることの明記 26.3% 27.6% 5.6%
口コミへの導線 21.1% 20.7% 8.3%

飲食店の英語ページでは、アクセス(94.4%)・値段(80.6%)・営業時間(77.8%)は多く書かれていましたが、支払い方法は30.6%、食事制限は16.7%、FAQ は8.3%でした。観光体験で、値段・所要時間・含まれるもの・予約方法・キャンセル規定の5つがそろっていたのは29件中3件(10.3%)です。

判定は語のパターンで行ったため、記載率は実際より多めに出ている可能性があります。

読み取れること

  • 4つの段階のどれでも、英語の情報は少なく、とくに飲食店と、浅草まわりの寺社・寄席・橋で少なくなっています
  • 宿泊施設は英語ページを持つ割合も中身も厚く、飲食店は薄いという差は、③と④のどちらでも同じ向きでした
  • 英語の旅行記事が勧めない浅草の場所と、英語版 Wikipedia がない場所は重なっていました。どちらが原因かは、このデータからは分かりません

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調べ方と注意点

  • ① 名所の英語版 Wikipedia:Wikidata(2026年10月21日取得)で、東京8区(台東・墨田・千代田・中央・港・新宿・渋谷・文京)にあり、日本語版 Wikipedia に記事がある名所を集め、英語版の記事の有無を数えました。名所は、寺院・神社・博物館・庭園・劇場・寄席・橋・飲食店・商店街など観光に関係する種類に限っています。英語版の別の記事の中で触れられている場合は「英語版あり」に数えていません
  • ② 地図:OpenStreetMap で、浅草・上野・新宿・渋谷・銀座の5つの範囲(行政界ではなく矩形)にある飲食店4,740店のタグを数えました(2026年10月21日取得)。OpenStreetMap はボランティアが作る地図で、Google マップではありません
  • ③ 公式サイト:OpenStreetMap に URL が登録されている施設の公式サイトを機械的に取得し、トップページと英語のリンク1つを判定しました(2026年10月21日)。「東京の飲食店の◯%」ではなく、「地図に URL が登録されている店のうち」の割合です
  • ④ 中身:英語ページがある公式サイト103件の英語ページ491ページを、語のパターンで判定しました(2026年10月25日)。AI が10サイトを読んで確かめたところ、一致は90.0%で、ずれの多くは多めに判定したものでした。画像の中の文字は読めていません
  • 施設名は公表していません。①の名所は、Wikipedia に記事がある公共の場所です

引用のしかた

このページの数字と図は、出典として次のように明記いただければ、自由に引用・転載いただけます。 論文・レポート・報道・自治体や観光事業者の資料などにお使いください。

出典:MILOKU「観光情報の英語化率2026」(Wikidata・OpenStreetMap などをもとに算出)https://miloku.co.jp/column/kanko-eigo-chosa/

  • 図はそのまま使っていただいて構いません。加工する場合は「MILOKU の図をもとに作成」と書いてください
  • ②〜④の数字は OpenStreetMap のデータをもとにしています。転載の際は「© OpenStreetMap contributors」もあわせて表示してください
  • 調べ方の詳細や、エリア別・種類別のデータが必要な場合は、お問い合わせからご連絡ください

よくある質問

Q. 東京の名所のうち、英語版 Wikipedia に記事があるのはどのくらいですか。
A. 東京8区で日本語版に記事がある名所1,258件のうち、英語版があるのは220件(17.5%)でした。寺院・神社を除くと31.0%です。浅草寺から半径1.5km の名所では、181件中15件(8.3%)でした。

Q. 飲食店の英語対応はどのくらい進んでいますか。
A. 地図(OpenStreetMap)に URL が登録された東京5エリアの飲食店のうち、公式サイトに英語ページがあるのは23.1%でした。宿泊施設は71.9%、観光体験は50.7%です。

Q. ハラールやヴィーガンの情報は、地図にどのくらい載っていますか。
A. OpenStreetMap の東京5エリアの飲食店4,740店のうち、ハラール・ヴィーガン・ベジタリアン・グルテンフリーのタグがある店は48店(1.0%)でした。対応している店の数ではなく、地図に書かれている情報の少なさを測ったものです。

Q. このデータを論文やレポートで使えますか。
A. 出典として「MILOKU『観光情報の英語化率2026』」とこのページの URL を明記いただければ、自由にお使いいただけます。OpenStreetMap にもとづく数字は「© OpenStreetMap contributors」もあわせて表示してください。

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まとめ

東京8区の名所のうち英語版 Wikipedia があるのは17.5%で、浅草まわりでは8.3%でした。地図に食の情報がある飲食店は1.0%、公式サイトに英語ページがある飲食店は23.1%です。英語ページがあっても、飲食店で5項目以上そろうのは半分以下でした。

外国人旅行者が英語で調べたとき、日本の観光情報、とくに飲食店と浅草の寺社・寄席・橋の情報は、多くが見えていません。私たちMILOKUは、データを取り直して、このページを更新していきます。

参考・出典

  • MILOKU調べ:Wikidata(2026年10月21日取得、CC0)による東京8区の名所の英語版 Wikipedia の有無
  • MILOKU調べ:OpenStreetMap の東京5エリアの飲食店(2026年10月21日取得)© OpenStreetMap contributors(ODbL)
  • MILOKU調べ:OpenStreetMap に URL が登録された宿泊施設・観光体験・飲食店の公式サイトの英語ページ(2026年10月21日・25日取得)
  • Wikimedia Pageviews API(日本語版の閲覧数、2025年10月〜2026年9月)

この記事を書いた人
川名 友貴
川名 友貴 (かわな ゆうき)
株式会社MILOKU 代表取締役/インバウンド集客コンサルタント

オリックス銀行で法人融資を3年経験したのち、D2Cアパレル事業を創業。その後浅草で人力車の車夫として現場に立ち、マーケティング責任者として人力車業界にいち早くWeb施策を導入。ロサンゼルス支店の立ち上げも担当しました。2025年に株式会社MILOKUを共同設立。

浅草で忍者体験カフェなどをグループで運営しながら、宿泊・飲食・観光施設・自治体まで、セミナー・相談を含めて300社以上のインバウンド集客を支援しています。

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