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お役立ち情報

海外SEO対策の完全ガイド|訪日外国人を集める多言語サイトの作り方

目次
  1. 1. まず用語を整理する|海外SEO・グローバルSEO・ローカライズSEOの違い
  2. 2. なぜ翻訳しただけでは失敗するのか
  3. 2-1. 自動翻訳は、検索に乗らない
  4. 2-2. 直訳は、商品を不味くする
  5. 2-3. 直訳は、事故を起こす
  6. 2-4.「翻訳会社に出せば大丈夫」も、半分しか正しくない
  7. 3. 海外の人が本当に欲しがっている情報は、3つだけ
  8. なぜここまで調べるのか
  9. 3-1. 英語ページの構成テンプレート
  10. 4. 見落とされている決定打|ページの表示速度
  11. 5. 多言語サイトの技術要件
  12. 5-1. URL構造をどうするか
  13. 5-2. hreflang を正しく設定する
  14. 5-3. プラグインは、エンジニアに選ばせる
  15. 5-4. hreflang の書き方
  16. 5-5. インデックスされているか、自分で確認する
  17. 6. キーワードは「翻訳」してはいけない
  18. 検索ボリュームより「誰が検索しているか」
  19. 6-1. 現地で使われている語を、無料で調べる方法
  20. 7. サイトの外側を揃える|サイテーションと表記統一
  21. 8. やらなくていいこと
  22. 言語の優先順位
  23. 9. 業種別の勘所
  24. 10. 何から始めるか|最初の30日
  25. 効果はいつ、どこで見るか
  26. 11. 英語の口コミが、検索に効く
  27. 口コミには「強さ」の差がある
  28. 12. 現場から見えていること
  29. 意外な発見|「日本人がいること」が価値になる
  30. 13. 費用の考え方
  31. 14. 実際にやってみて分かったこと
  32. 15. よくある質問
  33. まとめ

「英語版のページは作った。でも、外国人からの問い合わせは1件も来ない」

私たちMILOKUに寄せられるご相談で、最も多いのがこれです。そして原因のほとんどは、同じ1点に集約されます。

この記事の結論

自動翻訳を入れただけのサイトは、海外の検索結果に出てきません。
英語のページが「ある」ことと、英語で「検索に出る」ことは、まったく別の話です。

代表・川名は、浅草で人力車の車夫として外国人観光客と対面で接し、現在は忍者体験カフェなどの店舗を自社で運営しています。評論家ではなく、自分の店で施策を試している立場から、海外SEOで本当に効くことと、やらなくていいことを整理します。


1. まず用語を整理する|海外SEO・グローバルSEO・ローカライズSEOの違い

同じような言葉が並んでいて混乱しやすいので、最初に整理します。言葉の違いより、自分がどれをやるべきかの判別が重要です。

呼び方 何を指すか 訪日集客での位置づけ
インバウンドSEO 訪日を検討する外国人に、日本国内の店舗・施設を見つけてもらう施策 これが本命
海外SEO 日本語以外の言語・地域の検索エンジンで上位を狙う施策の総称 ほぼ同義で使われる
グローバルSEO 複数の国・言語に向けて同時に最適化する考え方 多国展開する企業向け
ローカライズSEO 翻訳にとどまらず、文化・習慣・検索語まで現地に合わせる作業 成否を分けるのはここ
多言語サイトSEO 複数言語のページを検索エンジンに正しく認識させる技術面 土台。間違えると全部無駄になる
混同しやすい「MEO」との違い

MEO(Googleマップ対策)はすでに日本にいる人が「near me」で探すときに効きます。
海外SEOはまだ日本に来ていない人が旅行計画を立てる段階で効きます。
時間軸が違うので、どちらか一方では足りません。 両方を接続する必要があります。


2. なぜ翻訳しただけでは失敗するのか

2-1. 自動翻訳は、検索に乗らない

Google翻訳のウィジェットや、ブラウザの翻訳機能で「多言語対応できている」と考えている事業者は非常に多いです。しかし、これらは検索エンジンにインデックスされません。

押さえるべき原則

英語の検索でヒットさせるには、最低限、別に英語のテキストを用意する必要があります。
自動翻訳は「来た人が読める」ための機能であって、「来てもらう」ための機能ではありません。

つまり、自動翻訳しか入っていないサイトは、海外SEOの土俵に上がってすらいない状態です。

2-2. 直訳は、商品を不味くする

これは私たちが実際に立ち会った例です。

代表・川名

辛子明太子。明太子を海外向けに直訳すると「魚の卵」みたいな表現になるんです。
すごく美味しくなさそうなんですよ。

同じ商品を、人の手を入れて 「博多スパイシーキャビア」 と表現し直したところ、反応がまったく変わりました。キャビアという既知の高級食材に接続することで、未知の食べ物が「試してみたいもの」に変わったわけです。

機械翻訳は、この判断ができません。

2-3. 直訳は、事故を起こす

そして、味の問題より怖いことがあります。

宗教的・文化的に許容されない言葉に変換されてしまうケースです。特定の食材の呼び方、動物の扱い、色や数字の意味。直訳は、こうした地雷を踏み抜きます。

英語があやふやなページは、それだけで不信感につながります。 一生に一度の旅行かもしれない相手に対して、これは致命的です。

2-4.「翻訳会社に出せば大丈夫」も、半分しか正しくない

翻訳会社に依頼すれば、文法的に正しい英語にはなります。しかしそれは検索対策にはなりません。

翻訳者は「日本語の原文を、正確に英語にする」ことを仕事にしています。一方で海外SEOに必要なのは、「英語圏の人が実際に打ち込む言葉に合わせて、原文ごと書き換える」作業です。

翻訳 ローカライズ
目的 原文に忠実であること 現地の人に伝わり、検索されること
「明太子」 spicy cod roe(正確) Hakata Spicy Caviar(伝わる)
「浅草の老舗」 long-established shop in Asakusa 100-year-old shop near Sensoji Temple
見出し 原文の見出しをそのまま訳す 検索語に合わせて見出しごと差し替える

「老舗」という概念は英語圏にありません。創業年数か、有名な目印との位置関係に置き換えるほうが伝わります。浅草寺(Sensoji Temple)は世界的に知られているので、そこからの距離で語るほうが「浅草」と書くより親切です。

翻訳を依頼するときに必ず伝えること

「直訳ではなく、英語圏の観光客に伝わる表現に変えてください」と明示的に依頼してください。
そう言わなければ、翻訳者は原文に忠実な仕事をします。それが彼らの職業倫理だからです。


3. 海外の人が本当に欲しがっている情報は、3つだけ

自社で運営する忍者体験カフェでも、常に意識しているポイントです。

1
どんな雰囲気なのか
写真で伝わるか。文章より画像が先
▼
2
何ができるのか・何が食べられるのか
体験の中身。所要時間も含めて
▼
3
いくらくらいなのか
ここを隠すと離脱します
代表・川名

せいぜいこれくらいなんですね。とにかくこれが一番欲しい情報です。
それをクリアしてから、こだわりや魅力を見ていきます。

多くのサイトは、この順番が逆になっています。創業の想い、素材へのこだわり、職人の経歴。それらは3つをクリアした後に読まれるものであって、最初に置くものではありません。

英語ページの最低要件

□ トップに雰囲気が伝わる写真がある
□ 何ができる場所か、1文で書いてある
□ 料金が明記されている(「お問い合わせください」は離脱の原因)
□ 所要時間が書いてある
□ 予約方法が分かる

なぜここまで調べるのか

代表・川名

海外の人にとって、日本への旅行は一生に一度ということもある。
絶対に失敗をしたくないっていう気持ちで来るんですよね。
これは、僕らが海外旅行に行く時も同じ。じゃあどうするかっていうと、かなり調べるんですよ。

だから彼らは複数のチャネルを回遊します。SNSで見つけ、口コミを読み、OTAで比較し、最後に公式サイトで確認する。 ホームページは集客装置であると同時に、信用の担保として機能しています。

逆に言えば、公式サイトで確認できなかった時点で、そこまでの導線がすべて無駄になります。 SNSにいくら投資しても、最後の1ページで落ちるのです。

3-1. 英語ページの構成テンプレート

私たちが自社店舗と支援先で使っている、上から順に並べるだけの型です。

1
写真1枚と1行の説明
「何ができる場所か」を最初の3秒で
▼
2
料金表
税込か税別か、何人分かまで明記する
▼
3
所要時間・営業時間
24時間表記(AM/PMは誤解を生みます)
▼
4
場所とアクセス
最寄り駅から徒歩何分+Googleマップの埋め込み
▼
5
予約ボタン
ページの上部と下部の2ヶ所に置く
▼
6
よくある質問
「英語対応していますか」は必ず入れる
▼
7
こだわり・ストーリー
ここでようやく登場させる
予約フォームで落ちる典型パターン
  • 住所欄が日本の郵便番号形式で、海外の住所が入力できない
  • 電話番号欄がハイフン必須で、国番号が入らない
  • 氏名欄が「姓」「名」の順で、ミドルネームが入らない
  • 日本語のエラーメッセージが出る

英語ページを作ったら、必ず一度、自分で最後まで予約してみてください。 ここで気づくことが最も多いです。


4. 見落とされている決定打|ページの表示速度

これは、他社の記事ではあまり書かれていない論点です。

代表・川名

海外の方って、普通に Free Wi-Fi を使う方がめちゃくちゃ多いんですよね。
Free Wi-Fi って速くないので、重たいページが開きづらい。

デザインが凝っていて、スクロールに合わせてアニメーションが動き、背景に動画が流れている。そういうサイトほど、現地では開かれません。

しかもGoogleは、ページの表示速度を評価指標に含めています。遅いサイトは、そもそも検索順位が上がりません。

優先順位

軽さが最優先。 見栄えは、開いてもらえて初めて意味を持ちます。
凝ったトップページより、画像を圧縮した素早いページのほうが、成果は出ます。


5. 多言語サイトの技術要件

ここは土台です。間違えると、コンテンツをどれだけ作っても評価されません。

5-1. URL構造をどうするか

方式 例 向いているケース
サブディレクトリ example.com/en/ 中小事業者はこれで十分。 日本語サイトの評価を引き継げる
サブドメイン en.example.com 言語ごとに運用チームが分かれている場合
国別ドメイン example.co.uk 現地法人がある大企業向け

迷ったらサブディレクトリです。 新しいドメインを取ると、評価をゼロから積み直すことになります。

5-2. hreflang を正しく設定する

同じ内容の日本語ページと英語ページがあるとき、Googleに「これは重複コンテンツではなく、言語違いです」と伝える記述が hreflang です。

これを設定しないと、日本語ページと英語ページが互いを食い合います。 自社の中でカニバリゼーションが起きる典型的なパターンです。

5-3. プラグインは、エンジニアに選ばせる

WPML、Polylang、Bogo など複数あります。案件ごとに条件が違うため、私たちは決め打ちしません。 サイトの規模、更新頻度、既存のテーマとの相性で最適解が変わります。

よくある失敗

「有名だから」という理由でプラグインを選び、後から日本語ページのURLまで変わってしまい、検索順位を落とすケースがあります。
既存サイトに導入する場合は、URLが変わらないことを必ず先に確認してください。

5-4. hreflang の書き方

日本語ページと英語ページの両方の <head> に、互いを指す記述を入れます。

<link rel="alternate" hreflang="ja" href="https://example.com/" />
<link rel="alternate" hreflang="en" href="https://example.com/en/" />
<link rel="alternate" hreflang="x-default" href="https://example.com/en/" />
記述 意味
hreflang="ja" 日本語話者にはこちらを見せる
hreflang="en" 英語話者にはこちらを見せる
x-default どれにも当てはまらない言語の人に見せるページ
hreflang の3つの頻出ミス
  1. 片方にしか書いていない — 相互に指し合っていないと無効です
  2. 相対パスで書いている — 必ず https:// から始まる絶対URLで書きます
  3. x-default がない — フランス語やタイ語の人が日本語ページに飛ばされます

多くの多言語プラグインは、これを自動で出力します。出力されているかどうかは、ブラウザでページを開いて「ページのソースを表示」し、hreflang で検索すれば確認できます。

5-5. インデックスされているか、自分で確認する

作ったページが検索エンジンに登録されているかは、誰でも今すぐ確認できます。

目安としては、Googleの検索窓に次のように打ち込むと、登録されている英語ページの一部が出てきます。

site:あなたのドメイン/en/

ただし、site: 検索は、登録済みのページをすべて表示するわけではありません(Google 検索セントラル「検索演算子 site: の使い方」)。出てこなくても「登録されていない」とは言い切れないので、件数を数える使い方には向きません。

正確に確かめるには、Google Search Console の「ページ」レポートを使います。1ページずつ確かめるなら「URL検査」です。

表示 意味 やること
インデックス登録済み 検索に出る状態 順位を確認する
クロール済み − インデックス未登録 見には来たが、登録する価値がないと判断された 内容を厚くする
検出 − インデックス未登録 存在は知っているが、まだ見に来ていない 内部リンクを増やす
重複しています 日本語ページと同じ内容だと思われている hreflang を確認する

「クロール済み − インデックス未登録」が並んでいたら、自動翻訳を疑ってください。 中身が薄い、または日本語ページと実質同じだと判断されています。


6. キーワードは「翻訳」してはいけない

日本語のキーワードを英訳しても、それが現地で使われている言葉とは限りません。

日本語で考えた語 実際に検索されている語
忍者体験 ninja experience Tokyo
着物レンタル kimono rental Asakusa
人力車 rickshaw ride Tokyo
抹茶体験 tea ceremony experience

共通しているのは、ほぼ必ず地名が付くことです。日本人は「浅草 着物レンタル」と地名を先に置きますが、英語圏は 体験名 + 地名 の順で打ちます。

地名の選び方

「Taito City」ではなく 「Asakusa」。「Chuo City」ではなく 「Ginza」。
行政区分ではなく、ガイドブックに載っている地名を使ってください。
彼らが知っているのは、行政区ではなく観光地名です。

検索ボリュームより「誰が検索しているか」

ボリュームの大きい語ほど、旅行前の漠然とした情報収集層が中心です。一方、具体的な語で検索している人ほど、予約に近い。

私たちは、ボリュームが小さくても予約意図が明確な語を優先します。月100回の検索で3件予約が入るほうが、月10,000回で0件より価値があります。

6-1. 現地で使われている語を、無料で調べる方法

高価なツールがなくても、精度の高い調査ができます。

1
Googleを英語圏に設定する
検索設定で地域を「United States」に変える
▼
2
候補語を打って、サジェストを見る
「ninja experience」と打つと続きが提案される
▼
3
検索結果の一番下を見る
「関連する検索キーワード」に実際の言い回しが並ぶ
▼
4
上位サイトのタイトルを写す
競合がどの語を使っているかが分かる
▼
5
TripAdvisorの口コミを読む
お客さん自身が書いた言葉が最も正確

5番目が最も価値があります。 口コミには、事業者が思いつかない表現が並んでいます。「hidden gem」「off the beaten path」「worth the detour」——こうした語は、日本語から翻訳しても絶対に出てきません。

自分の口コミを読み返す

すでに外国人のお客様が来ているなら、その人たちが書いた口コミが最高の教材です。
彼らがあなたの店を何と呼んでいるか。それをそのままページの見出しに使ってください。


7. サイトの外側を揃える|サイテーションと表記統一

海外SEOは、自社サイトの中だけでは完結しません。

ウェブ上のすべての場所で、店名と住所の表記が一致している状態が重要です。

  • ホームページ
  • SNS各アカウント
  • OTA各社(Booking.com、Agoda、じゃらん等)
  • Googleビジネスプロフィール
  • ネット記事

半角・全角のレベルまで揃えます。 表記が統一されていると、Googleに「同一の事業者である」と正しく認識され、評価にプラスに働きます。地味ですが、多くの事業者が見落としている部分です。

店名を変えるなら、看板も変える

Googleビジネスプロフィールの施設名にキーワードを足す手法は、現在はポリシー違反です。順位が下がるリスクがあります。

どうしても名称を変えるなら、この順番を守ってください。

  1. 先に現地の看板を変える
  2. その状態で外観写真を登録する
  3. そのうえで施設名を変更する

看板と施設名が一致していないと、Googleに認知されない事態が実際に起きています。


8. やらなくていいこと

ここは、他社があまり書きません。売り物を否定できるのは、他に売るものがある会社だけだからです。

優先度が低い、または不要なもの

□ 全言語をいきなり作る — まず英語だけを作り込む。中国語・韓国語は後で十分
□ 凝ったアニメーション — Free Wi-Fi で開けません
□ 創業ストーリーをトップに置く — 3つの情報の後で読まれるもの
□ 有料の翻訳ツールへの過剰投資 — 主要ページだけ人の手を入れれば足ります
□ 被リンクの購入 — 効果がないどころか、ペナルティのリスクがあります

言語の優先順位

順位 言語 理由
1 英語 読める人が圧倒的に多い。まずここに全力を注ぐ
2 繁体字・簡体字 台湾・香港・中国
3 ハングル 韓国

コストを抑えたい場合は、日本語と英語だけを作り込み、他は翻訳プラグインで対応する方法もあります。中途半端に5言語作るより、英語1言語を作り込むほうが成果は出ます。



9. 業種別の勘所

300社以上を支援してきた中で、業種によって効きどころが明確に違うことが分かっています。

業種 最優先で直すところ 見落とされがちな点
飲食店 メニューの英語表記と写真 アレルギー・ベジタリアン・ハラル表記。書いてあるだけで選ばれます
宿泊施設 OTAと公式サイトの表記統一 チェックイン時間の24時間表記。門限の有無
体験施設 所要時間と、当日の流れ 服装の指定。「何を持っていけばいいか」
物販・土産 免税対応の有無を明記 発送可否。「持ち帰れるサイズか」
美容室・サロン 施術メニューと所要時間 「英語が話せなくても大丈夫」と書くこと自体が来店の後押しになる
業種を問わず共通する1点

「外国人歓迎」と書いてあるかどうか。
言語の壁を心配して問い合わせをためらう人は非常に多い。
「English menu available」「英語が話せるスタッフはいませんが、写真でご案内します」——
正直に書くほうが、来店につながります。


10. 何から始めるか|最初の30日

いきなり全部はできません。順番をつけます。

1
1週目:現状を確認する
Search Console の「ページ」レポートで、英語ページが何ページ登録されているかを見る。予約フォームを自分で最後まで通してみる
▼
2
2週目:英語のトップページを1枚作る
雰囲気・内容・料金の3点だけ。まず1枚に絞る
▼
3
3週目:表記を統一する
店名・住所を、公式サイト/SNS/OTA/Googleビジネスプロフィールで完全一致させる
▼
4
4週目:登録を依頼する
Search Console でインデックス登録をリクエストする

1ヶ月で英語ページを1枚。 これで十分です。10ページを自動翻訳で作るより、1ページを人の手で作るほうが成果が出ます。

効果はいつ、どこで見るか

3ヶ月は数字を見ても意味がありません

インデックスされるまでに数週間、順位が安定するまでに3〜6ヶ月かかります。
1ヶ月で「効果がない」と判断して施策をやめてしまうのが、最も多い失敗です。

見るべき指標は、この順番です。

順 指標 どこで見るか
1 インデックス数 Search Console「ページ」
2 表示回数 Search Console「検索結果」を国別に絞る
3 クリック数 同上。表示回数が増えてから見る
4 問い合わせ・予約数 最終的にはこれだけが成果です

表示回数がゼロなら、順位を見ても意味がありません。 まず表示されることが先です。


11. 英語の口コミが、検索に効く

見落とされがちですが、口コミは海外SEOの一部です。

英語で書かれた口コミが増えると、その中の言葉が検索とページを結びつけます。お客さん自身が「ninja experience」「near Sensoji」と書いてくれるからです。自分で書くより信頼される表現が、無料で蓄積されていきます。

口コミには「強さ」の差がある

同じ星5でも、価値はまったく違います。

弱い強い
コメントなしの星5投稿履歴のないアカウントからのもの。ほぼ効果がありません
テキストのみの短い口コミ数はあっても内容が薄い
長文の口コミ具体的な体験が書かれているもの
ローカルガイドの口コミ投稿実績のあるユーザーは信頼度が高い
画像付きの口コミ写真があるだけで大きく変わります
動画付きの口コミ通常の約5倍の効果があります

つまり 「星5を100件集める」より、質の高い口コミを狙って集めるほうが効率的です。

依頼するなら、具体的に頼む

インフルエンサーなど依頼できる相手には、遠慮せず具体的にお願いしてください。
「動画付きで」「◯◯という言葉を入れて」と伝えるだけで、効果が変わります。

割引や景品と引き換えの口コミ依頼は、Googleのポリシー違反です

発覚すると口コミが一括削除されたり、ビジネスプロフィールに制限がかかることがあります。
短期的に数を稼いでも、失うもののほうが大きい。 依頼するなら対価なしでお願いしてください。


12. 現場から見えていること

代表・川名は、浅草で人力車の車夫として1年、その後マーケティング担当として2年、同じ場所を見続けてきました。多い日で1日10組以上のお客様を乗せています。

その定点観測から見えた変化です。

時期 外国人の比率
コロナ前〜コロナ禍 日本人がほぼ100%の日が続いた
コロナ明け以降 4:6 〜 5:5 へ。外国人が増え続けた

国別ではアメリカが最多。近年は富裕層の比率が上がっています。

意外な発見|「日本人がいること」が価値になる

代表・川名

日本人がいる観光地っていう要素も非常に重要だと思っていて。
地元の方が遊びに来るような場所に、僕らも海外旅行で行きたいじゃないですか。
それと一緒で、浅草は日本人の観光客がいるからこそ日本らしさがあって、そこに外国人が集まっている。

これは、サイトに載せる写真の選び方に直結します。

外国人客の写真だけを並べたページは、「外国人向けの観光地化した場所」に見えます。 彼らが求めているのは、地元の人が実際に使っている本物の店です。

写真の選び方

日本人のお客様が写っている写真も、意図的に混ぜてください。
「observed by locals」「where locals go」は、英語の口コミで実際に使われる褒め言葉です。


13. 費用の考え方

最初にやるべきこと
0円
表記統一・インデックス確認・料金明記
英語ページ1枚の制作
10〜30万円
人の手による翻訳込み
継続的な運用
月数万円〜
更新が止まると順位も止まります

最初にやるべきことの多くは、無料です。 店名と住所の表記統一、料金の明記、予約フォームの動作確認。これらに費用はかかりません。

更新が止まるサイトが一番多い

英語ページを作ったきり、2年間更新されていないサイトを何度も見てきました。
料金が変わっているのに古い価格が残っている、休業日が反映されていない——
間違った情報は、ないより悪い。 更新できる範囲でだけ作ってください。


14. 実際にやってみて分かったこと

私たちは、自社で忍者体験カフェを運営しています。人に勧める前に、自分の店で試しています。

そこで分かったのは、多言語化の効果は、単独では出にくいということです。

英語ページを整えても、SNSでの露出がなければ検索母数が増えません。逆にSNSでバズっても、受け皿となるページが英語で用意されていなければ予約に至りません。

順番を間違えない

受け皿(Webサイト・MEO)を先に整えてから、露出(SNS・広告)を増やす。
順番が逆になると、せっかく集めた関心が、そのまま流れていきます。

私たちが支援した事例では、SNSのフォロワーが数十万人いるにもかかわらず、来店にまったくつながっていないケースがありました。原因は、受け皿が日本語のままだったことでした。


15. よくある質問

Q. 英語ページを作れば、すぐ検索に出ますか?

いいえ。インデックスされるまでに数週間、順位が安定するまでに3〜6ヶ月を見てください。Search Consoleでインデックス登録をリクエストすると、多少早まります。

Q. 中国からのアクセスはGoogleが使えないのでは?

その通りです。中国本土向けはBaiduやWeChat、小紅書(RED)が中心になります。Google前提の施策とは別に考える必要があります。

Q. AI検索(生成AI)が普及したら、SEOは意味がなくなりますか?

いいえ。AIが回答を作る際の参照元も、結局は検索エンジンが評価したページです。一次情報と具体性のあるページほど引用されやすい傾向があります。むしろ、他社の言い換えで書かれたページの価値が下がります。

Q. 既存の日本語サイトを英語化するのと、新しく作るのはどちらが良いですか?

既存サイトにサブディレクトリで追加するほうが有利です。日本語サイトが積み上げてきた評価を引き継げます。

Q. 英語ページを作ったのに、順位がまったく上がりません。

次の順番で確認してください。上から順に、1つでも該当すればそこが原因です。

確認すること 該当したら
Search Console の「URL検査」で、英語ページが登録されているか 登録されていなければ検索に出ません。自動翻訳を疑う
ページに英語のテキストが実在するか ウィジェット翻訳なら、書き起こしが必要です
hreflang が相互に設定されているか 日本語ページと食い合っています
料金と所要時間が書いてあるか 書いていなければ離脱しています。順位以前の問題
ページの表示が3秒以内か 遅ければ評価が上がりません
公開から3ヶ月経っているか 経っていなければまだ判断できません

Q. 多言語対応と、MEO(Googleマップ対策)はどちらを先にやるべきですか?

すでに来店客がいるなら、MEOが先です。 Googleビジネスプロフィールは無料で、反応も早い。一方、まだ知られていない施設なら、Webサイトを整えてからでないと受け皿がありません。

Q. 社内に英語ができる人がいません。

問題ありません。「英語対応スタッフはいませんが、翻訳アプリと写真でご案内します」と正直に書くほうが、来店につながります。過剰に見せて現場が困るより、期待値を正しく設定するほうが口コミも良くなります。


▼MILOKUの支援サービス
インバウンド向け多言語サイト制作

▼支援事例
浅草香和様|多言語HP・インバウンドSEO・MEOで集客強化

まとめ

海外の人が最初に知りたい情報
3つ
雰囲気・内容・料金
最優先で作り込む言語
英語
5言語の中途半端より1言語の作り込み
最優先の技術要件
軽さ
Free Wi-Fi で開けるか

海外SEOで成果が出ない原因は、技術的な難しさよりも、順番と優先順位の間違いにあります。

  1. 自動翻訳をやめ、英語のテキストを別に用意する
  2. 雰囲気・内容・料金の3つを、最初に出す
  3. ページを軽くする
  4. サブディレクトリ+hreflangで土台を整える
  5. 地名付きの、現地で実際に使われている語を狙う
  6. サイト外の表記を統一する

この順番で進めれば、多くの事業者が今の位置から一段上がります。

この記事を書いた人
川名 友貴
川名 友貴 (かわな ゆうき)
株式会社MILOKU 代表取締役/インバウンド集客コンサルタント

オリックス銀行で法人融資を3年経験したのち、D2Cアパレル事業を創業。その後浅草で人力車の車夫として現場に立ち、マーケティング責任者として人力車業界にいち早くWeb施策を導入。ロサンゼルス支店の立ち上げも担当しました。2025年に株式会社MILOKUを共同設立。

浅草で忍者体験カフェなどを自社運営しながら、宿泊・飲食・観光施設・自治体まで、セミナー・相談を含めて300社以上のインバウンド集客を支援しています。

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