インバウンド向けホームページ|作っても予約されない理由と書く項目

目次
「英語のホームページを作ったのに、外国人のお客様からの予約が増えない」。観光・体験・飲食の事業者の方から、よく聞くお悩みです。
私たちMILOKUは、東京5エリア(浅草・上野・新宿・渋谷・銀座)で公式サイトに英語ページがある宿泊・観光体験・飲食店の103サイトについて、英語のページに値段・予約方法・キャンセル規定など13項目が書いてあるかを自動で確かめました(2026年10月25日)。あわせて、外国人が予約の前に英語で何を検索しているか、日本での支払いをどう語っているかも調べています。
先に結論です。
| 観光・体験の英語ページ | 体験の予約サイトなら必ずある5項目(値段・所要時間・含まれるもの・予約方法・キャンセル規定)がそろうのは29サイト中3(10.3%) |
| 書いていないことが多いもの | キャンセル規定(観光体験34.5%・飲食店13.9%)、英語で対応できること(27.6%・5.6%)、口コミへの導線(20.7%・8.3%) |
| 外国人が最初に知りたいこと | 「それは何か」(44問中16問)と値段(8問) |
| やること | 英語ページを「施設の紹介」から「予約の判断に使えるページ」に変える。足りない項目を足すだけでよい |
- インバウンド向けホームページとは
- 英語ページがあっても予約されない3つの理由
- 宿・体験・飲食で、英語ページの中身はこれだけ違う
- インバウンド向けホームページに書く項目チェックリスト
- やらなくていいこと
- 制作会社に頼む前に確かめること
インバウンド向けホームページとは
インバウンド向けホームページは、訪日外国人のお客様に向けて、英語などの外国語で情報を出すホームページです。日本語のサイトに外国語のページを足す形(多言語サイト)が一般的です。
上位の解説記事の多くは、言語の選び方・翻訳の品質・多言語対応の SEO を中心に書いています。どれも大切ですが、事業者にとってのゴールは、外国人観光客に「予約してもらう」「来店してもらう」ことです。英語に翻訳されていても、予約を決めるのに必要なことが書いていなければ、お客様は別のサイトで比べることになります。
多言語対応の基本は、多言語対応とは?お店が英語で発信すべき理由を3つの調査でにまとめています。この記事では、英語ページの「中身」に絞ります。
英語ページがあっても予約されない3つの理由
理由1|予約の判断に要る項目が欠けている
英語ページがある観光・体験施設29サイトについて、項目ごとに書いてある割合を数えました。

行き方(89.7%)や営業時間(86.2%)は、ほとんどのサイトに書いてあります。一方、キャンセル規定は34.5%、含まれるものは27.6% でした。
体験の予約サイト(OTA)の商品ページには、値段・所要時間・含まれるもの・予約方法・キャンセル規定の5つが必ず並びます。この5つが自社の英語ページにそろっていた観光・体験施設は、29サイト中3(10.3%)。値段・予約方法・キャンセル規定の3つに絞っても、そろうのは7サイト(24.1%)でした。
英語ページの多くは「施設の紹介」で止まっていて、「予約の判断材料」になっていません。 外国人のお客様から見ると、判断材料がそろっている予約サイトで比べて予約するほうが早い、ということになりかねません。予約サイトの仕組みは、OTAとは?ホテル・旅行の予約サイトの仕組みと手数料、使い方で解説しています。
理由2|「それは何か」と値段に答えていない
次に、外国人が予約の前に英語で何を調べているかを見ました。米国の英語の Google 検索で、東京の体験・ツアー・宿など15語を調べ、検索結果の「他の人はこちらも質問」に出た44問を分類しています(2026年10月25日。分類は AI〔Claude〕)。

最も多いのは「それは何か」で16問(36.4%)。What is a rickshaw ride?(人力車に乗るとはどういうことか)、What is a kimono or yukata?(着物と浴衣は何が違うか)のように、体験そのものの説明を求める質問です。次が値段(8問・18.2%)でした。
日本の事業者にとっては当たり前のことでも、初めて日本に来る人には「何をするのか」から分かりません。英語ページの最初の数行で、何の体験か・何をするのか・いくらかを答えることが、予約の入口になります。
検索結果の下に出る「関連する検索」では、「<体験名> reviews」「<体験名> reddit」のような口コミを探す語が15語中9語に、値段を探す語が15語中8語に出ました。Google の AI による概要(中身が取れた5語)の本文にも、値段が4語、所要時間と英語対応が各3語で入っていました。
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理由3|口コミ・英語対応・支払いが書いていない
外国人のお客様は、予約の前に第三者の評判を確かめています。ところが、英語ページに口コミ・評価への導線(Google や Tripadvisor へのリンクなど)がある施設は、観光体験で20.7%、飲食店で8.3%でした。
「英語で大丈夫か」も同じです。English-speaking staff(英語を話すスタッフ)のように英語で対応できることを書いていたのは、観光体験27.6%・飲食店5.6%。英語のページがあるのに、英語で接客できるかが分かりません。
支払いの情報も足りていません。英語ページに支払い方法がある施設は、観光体験で34.5%、飲食店で30.6%でした。
外国人が日本での支払いをどう語っているかも、英語の YouTube のコメントで調べました(支払いを題名にした動画65本のコメントから無作為に600件を読み、関係のある156件を分類。読み取りと分類は AI)。「現金のみの店」に触れたのは156件中5件(3%)で、話題になること自体が多くありません。ただ、日本での経験の中で現金のみに触れた12件のうち困った話は4件あり、そのうち3件は飲食店で「現金のみだと知るのが遅かった」という話でした。
困るのは「現金のみ」そのものより、それを店に着いてから知ることです。現金のみの店こそ、英語ページに「Cash only」と書いておくと親切です。
宿・体験・飲食で、英語ページの中身はこれだけ違う
同じ調べ方で、業種ごとに比べました。
| 英語ページに書いてあったもの | 宿泊(38) | 観光・体験(29) | 飲食店(36) |
|---|---|---|---|
| 13項目のうち5項目以上 | 86.8% | 62.1% | 47.2% |
| キャンセル規定 | 71.1% | 34.5% | 13.9% |
| 英語で対応できること | 26.3% | 27.6% | 5.6% |
| 口コミ・評価への導線 | 21.1% | 20.7% | 8.3% |
宿泊は、予約の仕組みごと英語になっているところが多くあります。差がついているのは観光・体験と飲食店です。飲食店では、英語ページがある113店とは別に、翻訳ウィジェット(ボタンで翻訳する仕組み)だけの店が66店ありました。ウィジェットの翻訳は、検索エンジンや AI が読める英語の URL を持ちません。
飲食店の英語ページについて詳しくは、飲食店の英語ページは4店に1店|東京5エリアの公式サイトを調査をご覧ください。
値段・行き方・営業時間は、たいてい書いてあります(3業種の計で79.6%・93.2%・83.5%)。
差がつくのは、キャンセル規定・英語対応・支払い・口コミといった「予約の手前の条件」です。
インバウンド向けホームページに書く項目チェックリスト
調査の結果をもとに、英語ページに書く項目を、上から優先する順に並べました。右の列は、英語ページがある観光・体験施設29サイトのうち、その項目が書いてあった割合です。
| 項目 | なぜ要るか | 書き方の例 | 観光・体験で書いてあった割合 |
|---|---|---|---|
| 何の体験か・何をするのか | 予約前の質問で最も多い | What is ◯◯? に2〜3文で答える | (調べていない) |
| 値段(1人いくら・総額) | 質問の2位。関連検索にも多い | ¥◯,◯◯◯ per person(含まれるものと一緒に) | 69.0% |
| 含まれるもの | 予約サイトの基本の5項目 | What’s included: guide, rental, tea | 27.6% |
| 所要時間 | 予約サイトの基本の5項目 | 60–90 minutes | 41.4% |
| 予約方法 | 予約サイトの基本の5項目 | 予約ボタン、または予約サイトへのリンク | 62.1% |
| キャンセル規定 | 予約サイトの基本の5項目 | Free cancellation up to 24 hours before | 34.5% |
| 英語で対応できること | 「英語で大丈夫か」に答える | English-speaking guide / English menu | 27.6% |
| 支払い方法 | 現金のみは店に着く前に知らせる | Cash only / Credit cards accepted | 34.5% |
| 口コミへの導線 | 予約前に評判を探す人が多い | Google・Tripadvisor の評価へのリンク | 20.7% |
| 行き方・集合場所・営業時間 | すでに書いてあることが多い | 最寄り駅から徒歩◯分、Meeting point | 89.7%(行き方) |
体験の事業者なら、まず含まれるもの・所要時間・予約方法・キャンセル規定の4つを点検してください。予約サイトの商品ページと同じ項目が、自社の英語ページにもそろっているか。ここが埋まれば、英語ページを持つ観光・体験施設の中で少数派になれます。
飲食店なら、キャンセル規定・英語で注文できるか・支払い方法と、食事制限への対応です。
やらなくていいこと
サイト全体を作り直す
英語ページがすでにあるなら、作り直す必要はありません。値段・行き方・営業時間は、多くのサイトにすでに書いてあります。足りない数項目を、今あるページに足すだけで十分です。
「検索で聞かれていないから」と予約・キャンセルを省く
予約・キャンセル・子ども・服装・写真の質問は、「他の人はこちらも質問」に1問も出ませんでした。ですが、これは Google が選んで表示した質問の話で、お客様が気にしていないという意味ではありません。予約サイトの商品ページに必ず並ぶ項目ですから、自社の英語ページにも書いておきます。
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制作会社に頼む前に確かめること
これから英語のホームページを作る、または制作会社に作り直しを頼む場合は、見積もりの前に次を確かめておくと、予約につながるページになりやすくなります。
制作会社・集客の会社の選び方は、インバウンド集客の会社の選び方|タイプ別の違いと依頼前に確認する7つにまとめています。
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よくある質問
Q. インバウンド向けホームページには、何を書けばいいですか。
A. 何の体験・店か、値段、含まれるもの、所要時間、予約方法、キャンセル規定、英語で対応できること、支払い方法、口コミへの導線です。英語ページがある観光・体験施設29サイトでは、予約サイトの基本の5項目(値段・所要時間・含まれるもの・予約方法・キャンセル規定)がそろうのは3サイトでした。
Q. 英語のホームページを作ったのに予約されないのはなぜですか。
A. 理由の一つは、予約を決めるのに必要なことが書いていないことです。観光・体験の英語ページでキャンセル規定があったのは34.5%、英語で対応できることを書いていたのは27.6%でした(MILOKU調べ、2026年10月)。
Q. 翻訳ウィジェットで多言語化するだけではだめですか。
A. ウィジェットの翻訳は、検索エンジンや AI が読める英語の URL を持ちません。英語で検索する人に見つけてもらうには、英語の URL があるページを用意するのが確実です。
Q. 予約サイト(OTA)に載せていれば、ホームページの英語ページは要りませんか。
A. 予約サイトだけでも予約は入ります。ただ、手数料がかかり、英語で検索した人が最初に見るのが自社のページとは限りません。自社の英語ページにも同じ項目をそろえておくと、どちらから来た人も迷いません。
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まとめ
インバウンド向けホームページが予約につながらない理由は、英語にしたかどうかより、予約を決めるのに必要なことが書いてあるかにあります。英語ページがある観光・体験施設のうち、予約サイトの基本の5項目がそろっていたのは29サイト中3でした。外国人が最初に知りたいのは「それは何か」と値段です。今ある英語ページに、含まれるもの・所要時間・キャンセル規定・英語対応・支払い方法・口コミへの導線を足すところから始めてください。
英語ページの見直しや多言語サイトの制作でお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。
調べ方と限界
- 英語ページの中身:OpenStreetMap(© OpenStreetMap contributors)に公式サイトの URL が登録された東京5エリアの施設のうち、英語ページがあった103サイト(宿泊38・観光体験29・飲食店36)の英語ページ(1サイト最大6ページ)を2026年10月25日に自動で取得し、13項目が英語で書かれているかを語のパターンで判定しました。飲食店は英語ページがある店から無作為に選んでいます。判定は自動のため多めに数える誤りがあり(無作為10サイトで確かめた一致率は約9割)、記載率は実際より高めの可能性があります。画像の中の文字や、JavaScript で表示される内容は読めていません。施設名は出していません
- 予約前の英語の質問:米国の英語の Google 検索で15語(体験7・ツアー6・飲食1・宿1)を2026年10月25日に1回取得し、「他の人はこちらも質問」44問と関連検索114件を分類しました(分類は AI〔Claude〕)。「他の人はこちらも質問」は Google が選んで表示した質問で、検索の多さを表すものではありません
- 支払いの声:支払いを題名にした英語の YouTube 動画65本のコメント3,631件のうち、英語60字以上の1,945件から無作為に600件を読み、関係のある156件を分類しました(読み取りと分類は AI〔Claude〕)。どの話題が多く出るかは動画の題名の影響を受けます。困りごとの内訳は件数が小さく、例として示しています
参考・出典
- MILOKU調べ:英語ページの中身(東京5エリアの宿泊・観光体験・飲食店103サイト、2026年10月25日取得)
- MILOKU調べ:外国人が予約前に英語で検索する質問(米国の Google 検索・15語、2026年10月25日取得)
- MILOKU調べ:外国人は日本での支払いをどう語るか(英語の YouTube コメント、2026年10月25日取得)
- OpenStreetMap(© OpenStreetMap contributors) https://www.openstreetmap.org/copyright

